【結論】越後雪室屋(えちご ゆきむろや)は、雪の冷気で食品を保存・熟成させる「雪室」を使った新潟の統一ブランド。新潟の食品会社など21社が組合をつくり、審査に通った商品だけを売っています。
10月9日(金)夜10時からの
テレビ東京「ガイアの夜明け」で、
新潟の「越後雪室屋」が紹介されます。
「どんな会社?」
「何を売っているの?」
「どこで買える?」
という疑問に、公式サイトの情報で答えます。
- 正式名はにいがた雪室ブランド事業協同組合
- 組合員は21社(2024年1月時点)
- 看板商品は雪室珈琲
- 2015年に農林水産大臣賞を受賞
- 越後雪室屋の基本情報
- 21社が集まる組合のしくみ
- 雪室珈琲・雪室米などの商品
- 雪室で味が変わる理由
【考察】ガイアが注目するのは「1社ではできないことを、21社でやる」売り方
ここからは編集部の考察です。
番組表は、越後雪室屋を「雪室を現代に甦らせ、食材に新たな価値を加える」存在として紹介しています。
編集部は、番組が描くのは雪室の技術そのものより、地方の中小企業が組合で手を組んでブランドを育てた「売り方」のほうだと考えます。
理由を5つ挙げます。
理由1。番組のテーマが「地方の“うまい”を売る」だからです。
番組表は、地方の食材には「地元以外で知られていない」「他の地域と差別化できていない」という課題があると書いています。
越後雪室屋は、新潟の食材に「雪室」という共通の物語をつけて、まとめて売り出しました。
番組の問いに、正面から答えている例です。
理由2。異業種が集まった組合という形が珍しいからです。
公式サイトの組合員一覧には、コーヒー会社、酒造、製粉会社、水産市場、菓子店、自動販売機の会社まで並んでいます(越後雪室屋)。
さらに、雪室倉庫を運営するマルソーや、雪の専門家の会社SnowBiz、大学も支援に入っています。
理由3。宣伝費を「割り勘」にする発想があるからです。
にいがた産業創造機構の記事で、理事長の佐藤健之さんは「1社1万円の自己資金を出せば、20社で20万になる」と、組合ならではの宣伝のやり方を語っています(NICO)。
小さな会社でも、首都圏の展示会に出続けられる仕組みです。
理由4。「名前を貸すだけ」にしない審査があるからです。
組合に入るときも、商品を出すときも審査があり、雪だるま財団の協力で雪室の状態や食品への影響を調べ、審査委員会の食味チェックに合格した商品だけが売られます。
ブランドの信用を守る仕組みが、テレビ映えする場面になりそうです。
理由5。お米の商品がすでにあり、米農家の話につながるからです。
商品ページの「氷温熟成こしひかり」は、玄米のまま約700トンの雪の冷気で室温5℃以下に保ち、新米のおいしさを守ると説明されています(商品ラインナップ)。
番組表にある「高齢化する米農家を救う取り組み」の土台は、ここにあると見ています。
理由6。数字で「おいしくなる」を説明しているからです。
商品ページでは、じゃがいもの「インカのめざめ」を8か月熟成させると糖度が8から15に上がると、自社の調べとして示しています。
経済番組のガイアは、こうした数字で語れる話を好んで取り上げます。
番組でどの商品や会社が取り上げられるかは、放送まで分かりません。
ここに書いたのは、あくまで編集部の考察です。
越後雪室屋の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ブランド名 | 越後雪室屋 |
| 運営 | にいがた雪室ブランド事業協同組合 |
| 理事長 | 佐藤健之さん |
| 設立 | 2012年1月6日 |
| 所在地 | 新潟市中央区女池神明3-4-9(株式会社アドハウスパブリック内) |
| 組合員 | 21社(2024年1月1日時点) |
| 賛助会員・アドバイザー | 9団体(同) |
※公式サイトの組合概要によります。
事務局は、新潟の広告会社アドハウスパブリックが担っています。
21社が集まる組合のしくみ
越後雪室屋には、食品メーカーだけでなく、雪の専門家、広報やブランディングの専門家、中小企業診断士、輸出のアドバイザーが関わっています。
この異業種の連携は、中小企業庁の「がんばる中小企業300社」などに選ばれています。
将来の目標として、公式サイトには「雪室+宿泊施設+レストラン」の複合施設をつくり、雪国に海外からの観光客を呼ぶ構想も書かれています。
雪室珈琲・雪室米などの商品
| 商品 | 特徴(公式サイトより) |
|---|---|
| 雪室珈琲 | 雪室で低温熟成し、雑味や酸味の角を取ったまろやかな味。2013年 新潟市土産品コンクール金賞 |
| 越後棒茶 | 棒ほうじ茶に焙煎したコシヒカリを合わせたお茶。モンドセレクション2012銀賞 |
| 氷温熟成こしひかり | 玄米のまま雪室で保管し、マイナス2℃で熟成 |
| 雪室熟成肉(豚・和牛) | 振動のない環境で熟成し、ドリップが少ない |
| 雪室熟成味噌・生醤油 | 長岡の米と大豆で仕込んだ味噌、火入れしない生醤油 |
| 雪室熟成野菜 | インカのめざめは8か月で糖度8→15(同社調べ) |
ほかに、雪室そば、ジェラート、カステラ、白玉粉なども並びます。
最上級品のシリーズ「HAKUGIN」には、雪室熟成の田口牛A5や、ブルーマウンテンNo.1の雪室熟成がありますが、一般販売は終わり、受注生産になっています。
雪室で味が変わる理由
公式サイトの説明では、雪室の中は温度0℃・湿度90%以上でほぼ一定です。
家庭の冷蔵庫は、平均4.8℃を保つために10℃から−1℃の間で温度が揺れるといいます。
雪室には電気の振動も光の出入りもないため、食品が「静置」された状態でゆっくり熟成します。
野菜や米は寒さから身を守るためにでんぷんを糖に変え、甘くなります。
酒や珈琲は、熟成中に出るいやなにおいが抑えられ、まろやかになると説明されています。
雪室珈琲や雪室熟成の食品は、通販でも探せます。
▼ 越後雪室屋の商品を探す
※在庫・価格は販売ページでご確認ください。
よくある質問(Q&A)
Q1. 越後雪室屋は会社?
株式会社ではなく、「にいがた雪室ブランド事業協同組合」という組合が運営するブランドです。
Q2. 雪室とは?
冬の雪をためて、その冷気で食品を保存する天然の冷蔵庫です。1つの雪室に入れる雪は年間400〜700トンと説明されています。
Q3. いちばん有名な商品は?
受賞歴が多いのは雪室珈琲です。観光庁の「世界にも通用する究極のお土産」にもノミネートされました。
Q4. 伊藤親臣さんとの関係は?
伊藤さんが代表を務めるSnowBizは、組合の「雪室総合アドバイザー」です。伊藤さん本人は組合の顧問と紹介されています。
Q5. 番組はいつ?
テレビ東京「ガイアの夜明け」10月9日(金)22時00分〜22時54分の放送予定です。
まとめ
越後雪室屋は、新潟の21社が組合をつくり、雪室で熟成させた珈琲や米、肉などを審査制の統一ブランドで売っている取り組みです。
雪という「やっかいもの」を、食材の価値に変える仕組みと言えます。
「ガイアの夜明け」は10月9日(金)夜10時からテレビ東京で放送予定です。