【結論】岩城島診療所は2026年5月11日に再開しました。上島町が募集したのは「来てくれる医師」ではなく「診療所を運営する法人」でした。
- 医師不在で約1年間休止していた
- 次田さんが募集を知ったのは2025年12月中旬
- 開業の許可が出たのが2026年2月1日
- 住民説明会は2026年4月23日
- 再開初日の患者は18人
- 運営は社会医療法人心海会
- 休止から再開までの正確な時系列
- 診療所の住所・電話番号・診療時間
- 建物をどう作り直したのか
- 公募方式が効いた理由の考察
- 検索で紛らわしい名前の違い
2026年8月9日(日)よる11時15分放送のTBS系「情熱大陸」は、
瀬戸内海のフライングドクター・次田展之(つぎた のぶゆき)さんを追います。
番組公式サイトによれば、取材は2026年4月、岩城島診療所の開所準備から始まったとのこと。
つまりこの診療所の再開が、番組の軸になっています。
そこで、再開までに何が起きていたのかを時系列でまとめました。
【考察】1年埋まらなかった空白が、5か月で埋まった理由
ここからは編集部の考察です。
結論を先に書きます。
上島町が募ったのが「赴任してくれる医師」ではなく「診療所を運営する事業者」だったことが、決め手だったと考えます。
探すものを変えたから、見つかった。
そういう話だと読んでいます。
理由1:医師1人を探す方式では1年間埋まらなかった
愛媛新聞は2026年5月20日の記事で、
この診療所が医師不在の影響で約1年間休止していたと伝えています(愛媛新聞)。
島でただ1つの診療所が1年閉じていた。
これは医師個人を探すやり方では埋まらなかったということです。
島に1人で赴任するというのは、勤務先であると同時に生活の場を移すことでもあります。
ハードルの高さが違います。
理由2:募集の中身が「経営」だった
診療所の公式ブログには、次田さん側がどう関わったのかがはっきり書かれています。
「愛媛県上島町の岩城島で診療所経営募集があるのを去年の12月に見つけ、応募したところ、承認された」という記述です(百島診療所日記)。
ここが決定的だと考えます。
募集されていたのは「経営」でした。
すでに診療所を持っている法人にとって、これは引っ越しではなく事業の追加になります。
スタッフの採用も、事務のやり方も、既にある仕組みを横に伸ばせばいい。
実際、応募したのは百島と佐木島で15年の実績がある心海会でした。
ゼロから始める人を待つのではなく、すでに回している人に区画ごと任せる。
そう発想を変えたことが効いたと見ています。
理由3:許可から開業まで3か月余りで走り切っている
公式ブログによれば、開業の許可が出たのは2026年2月1日。
開業は5月11日ですから、実質3か月余りです。
その間にやっていたのは、建物の作り直しでした。
ブログには「元のトイレは段差があり、和式のトイレがあるのでリフォームをしています」「事務所も紙カルテ仕様になっていたため受付カウンターをリフォームしています」と具体的に書かれています。
段差と和式トイレ、紙カルテ前提の受付。
これは前の診療所が動いていた時代の設備がそのまま残っていたことを意味します。
この短期間でそこまで直せたのは、既存法人が人と段取りを持ち込めたからだと考えます。
1人の医師が着任していたら、同じ速度は出なかったはずです。
再開までの時系列
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 約1年前 | 医師不在により島唯一の診療所が休止 |
| 2025年12月中旬 | 上島町の診療所経営募集を知る |
| 2026年2月1日 | 開業の許可が出る |
| 2026年2月 | プロジェクト始動。スタッフ募集を開始 |
| 2026年4月 | 情熱大陸の取材が開所準備から始まる |
| 2026年4月23日 | 住民向けの開業説明会 |
| 2026年5月11日 | 診療所が再開。初日の患者18人 |
| 2026年5月中旬 | 読売新聞・愛媛新聞が報道、NHKでも放送 |
説明会の様子について、番組公式サイトは悪天候にもかかわらず会場のホールを埋め尽くす島民が訪れたと伝えています(情熱大陸公式サイト)。
1年の空白がどれだけ重かったかが分かる場面です。
岩城島診療所の基本情報
| 名称 | 岩城島診療所 |
| 所在地 | 愛媛県越智郡上島町岩城2123-1 |
| 電話 | 0897-72-8818(FAX 0897-72-8878) |
| 運営 | 社会医療法人心海会 |
| 再開日 | 2026年5月11日 |
診療時間は上島町の公式サイトに掲載されています(上島町公式ホームページ)。
| 曜日 | 診療時間 |
|---|---|
| 月・水・金 | 9:00〜12:00/13:00〜15:00 |
| 火・木 | 9:00〜12:00 |
| 土・日・祝 | 休診 |
注目したいのは週5日、しかも月・水・金は午後まで開いていることです。
百島診療所(午後のみ・週4日)や佐木島診療所(午前のみ・週5日)と比べると、岩城島がいちばん長く開いています。
この時間割は、次田さん1人が飛び回るだけでは成立しません。
公式ブログでも、2026年2月の時点でスタッフ募集が告知され、5月には岩城島診療所スタッフ紹介の記事が投稿されています。
島に常駐する体制が組まれたと考えるのが自然です。
再開初日に起きたこと
2026年5月11日の記録が、公式ブログにそのまま残っています。
- お祝いの花がたくさん届いた
- 次田さんは佐木島で診療した後、ヘリで岩城島へ移動
- 取材陣も多数来場
- 初日の患者は18人
- マイナンバー読み取り機のエラーで事務が慌ただしかった
初日の患者が全員「新患」になる、というのがこの再開の特殊なところです。
1年閉じていたので、カルテの引き継ぎが効きません。
番組の予告でも、妻を亡くして一人暮らしをしている80代の男性が不整脈の不安を訴える場面が紹介されています。
検索するときに紛らわしい点
「岩城診療所」と「岩城島診療所」は名前が違う
医療機関の検索サイトを見ると、「医療法人社団 岩城診療所」という名義の情報が今も出てきます。
一方、2026年5月に再開したのは「岩城島診療所」で、運営は社会医療法人心海会です。
心海会の法人格表記も割れている
上島町の公式ページと法人サイトは「社会医療法人心海会」ですが、
情熱大陸の公式プロフィールでは「医療法人心海会」と書かれています。
どちらかが誤りとは断定できないため、この記事では両方を記載しておきます。
よくある質問
Q1. 岩城島診療所はいつ再開したのですか?
2026年5月11日です。医師不在で約1年間休止していた、島でただ1つの診療所が再開しました。初日の患者数は18人でした。
Q2. なぜ休止していたのですか?
愛媛新聞によると医師不在の影響です。休止期間は約1年とされています。島に診療所が1つしかないため、住民の負担は大きかったとみられます。
Q3. 次田さんはどうやって関わることになったのですか?
上島町が出していた診療所の経営募集を2025年12月中旬に見つけて応募し、承認されました。2026年2月1日に開業の許可が出て、そこから準備が始まっています。
Q4. 診療時間を教えてください
上島町の公式サイトによると、月・水・金は9時〜12時と13時〜15時、火・木は9時〜12時、土日祝は休診です。受診前に最新情報の確認をおすすめします。
Q5. 建物は新築ですか?
新築ではなく既存の診療所をリフォームしています。段差のある和式トイレの改修や、紙カルテ仕様だった受付カウンターの作り直しが行われました。
Q6. 次田さんは毎日岩城島にいるのですか?
公表資料では確認できていません。ただし岩城島の診療時間は週5日と長く、百島・佐木島の診療日とも重なるため、島に常駐するスタッフを含む体制で運営されているとみられます。
Q7. 情熱大陸ではどこが描かれますか?
番組公式サイトによると、取材は2026年4月の開所準備から始まっています。住民説明会、診察室の整備、パソコンの準備、そして再開初日の様子までが描かれる見込みです。
今後の見通し
岩城島診療所の再開で、心海会は広島県尾道市・三原市と愛媛県上島町の3拠点を持つことになりました。
県をまたいだ運営です。
今回の方式が注目されるとすれば、「診療所の運営者を自治体が公募する」というやり方そのものだと予想します。
医師個人を探すのではなく、すでに動いている法人に委ねる。
無医地区を抱える他の自治体にとって、参考になる形かもしれません。
ただし、この方式が成り立つには「応募してくれる法人が近くにあること」が前提です。
どこでも使えるわけではないでしょう。
ここは編集部の予想なので、外れる可能性もあります。
まとめ
岩城島診療所は、医師不在で約1年間休止したのち、2026年5月11日に再開しました。
運営するのは社会医療法人心海会。
次田展之さんが上島町の経営募集に応募したのは2025年12月中旬のことでした。
許可が下りたのが2026年2月1日、住民説明会が4月23日、再開が5月11日。
その間に段差のあるトイレや紙カルテ仕様の受付を作り直しています。
初日の患者は18人でした。
この記事では、空白が埋まった理由を「募ったのが医師ではなく運営者だったから」と考察しました。
次田さん本人の言葉は、2026年8月9日の放送で聞けそうです。