【結論】セパタクローはバドミントンのコートで行う、手を使わないバレーボールです。
放送を見ながら「今のは何で点が入ったの?」となりがちな競技です。
先にルールを押さえておくと、アタックの凄さが何倍にも見えてきます。
放送は2026年9月27日(日)23時30分〜24時00分、TBSの「情熱大陸」。
日本セパタクロー協会が公開している規定をもとに整理します。
- コートはバドミントンと同じ広さ
- ネットの高さも同じ(女子は10cm低い)
- 基本は3人1組。この1組を「レグ」と呼ぶ
- 自分のコートでは3回以内に返す
- 手や腕に触れたら反則
- 1セット15点制、2セット先取で勝ち
- トップのアタックは時速140kmを超える
- 試合の進み方と得点の入り方
- 主な反則(フォルト)の一覧
- ボールの大きさと重さ
- どこを見ると面白いかの考察
先に編集部の考察を置き、そのあとでルールを順に見ていきます。
【考察】この競技の難しさは「3回以内」ではなく「足だけ」の部分にあると予想する
ここからは編集部の考察です。
編集部は、セパタクローの見どころを生んでいるのは回数制限ではなく、手を使えないという1点だと予想します。
そう考える理由を7つ挙げます。
理由1。回数はバレーボールと同じだからです。
「3回以内に返す」という制限は、バレーボールとまったく同じ数字です。
ここだけなら特別な競技にはなりません。
理由2。コートもネットも既存競技と同じだからです。
公式規定には「バドミントンと同じ広さのコートと同じ高さのネットが使われます」とあります(日本セパタクロー協会)。
用具の寸法に独自性があるわけではありません。
理由3。反則の筆頭が手だからです。
主なフォルトに「ボールが手や腕に触れたとき」が明記されています。
この競技でいちばん厳しく禁じられているのが手です。
理由4。名前そのものが蹴ることだからです。
「セパ」はマレー語で蹴る、「タクロー」はタイ語で籐で編んだボール。
競技名が足の競技だと宣言しています。
理由5。アクロバットが必然になるからです。
手が使えないので、ネットより高い打点で打つには体を反転させるしかありません。
オーバーヘッドのアタックは見栄えのためではなく、物理的な必要から生まれています。
理由6。速度がそこから出ているからです。
日本オリンピック委員会は、アタックの速度が時速140kmを超えることもあると紹介しています(JOC)。
腕ではなく脚という大きな筋肉で打つからこその数字です。
理由7。守る側も足だからです。
時速140kmのボールを、手を使わずに受けなければなりません。
攻守ともに制約が同じであることが、ラリーの緊張感を作っています。
補足すると、「足のバレーボール」という呼び方は分かりやすい一方で、少し誤解を招きます。バレーボールでは腕で面を作って受けますが、セパタクローでは足の甲や腿という狭い面で受けます。同じ3回でも、1回ごとの難易度がまるで違うのです。番組を見るときは、派手なアタックだけでなくその前のレシーブにも目を向けると、選手の技術がよく分かります。
以上から、注目すべきは回数ではなく足だけで完結させる技術だと予想します。
ただしこれは編集部の見方であり、競技団体の公式見解ではありません。
試合の進み方
基本の形は3人対3人です。
この3人1組を「レグ」と呼びます。
ゲームの始め方は独特です。
クオーターサークルにいる選手がセンターサークルにいる選手へボールをトスし、それを蹴って相手コートへ入れるところから始まります。
ボールが自分のコートに来たら、3回以内にリフトして相手コートへ返します。
ここまではバレーボールとほぼ同じ感覚です。
競技をやってみたい方向けに、専用のボールも市販されています。
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得点と勝敗
点が入る場面は、次の3つです。
| 場面 | 内容 |
|---|---|
| サーブ | サーブしたボールを相手レグが取れなかったとき |
| アタック | アタックしたボールを相手レグが取れなかったとき |
| 相手の反則 | 相手レグがフォルトしたとき |
勝敗の決め方はこうです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 1セット | 15点制(デュースの場合は最大17点まで) |
| 試合 | 2セットを先取したレグの勝ち |
| 1対1のとき | 第3セットを実施(15点先取/デュースは最大17点) |
15点というのは、バレーボールの25点よりかなり短い設定です。
1点の重みが大きく、序盤のミスがそのまま響きます。
主な反則(フォルト)
攻める側・守る側どちらも、反則すると相手の得点になります。
| 反則 | 内容 |
|---|---|
| ライン越え | センターラインを越えて相手の体の一部に触れた |
| オーバーネット | ネットを越えてボールにタッチした |
| 4回タッチ | 連続して4回以上ボールに触れた |
| ハンド | ボールが手や腕に触れた |
注意したいのは「連続して4回以上」という表現です。
バレーボールと違い、同じ選手が続けて触ってもよい場面があります。
ボールと用具
セパタクローのボールは、独特の編み目を持っています。
| 項目 | 男子用 | 女子用 |
|---|---|---|
| 円周 | 0.41〜0.43m | 0.42〜0.44m |
| 重量 | 170〜180g | 150〜160g |
| 構造 | 12の穴と20の交点を持つ編み目 | |
かつては籐(とう)で編まれていましたが、現在はプラスチック製です。
競技名の「タクロー」が籐のボールを指すのは、その名残です。
重さは170〜180g。サッカーボールのおよそ3分の1ほどしかありません。
軽いからこそ、足で高く正確に上げられます。
よくある質問(Q&A)
Q1. 何人でやる競技ですか?
基本形は3人1組です。
ほかに2人制の「ダブル」、4人制の「クワッド」といった種目もあります。
Q2. 手は本当に一切使えないのですか?
ボールが手や腕に触れると反則になります。
使うのは足や腿、頭です。
Q3. コートの広さはどれくらいですか?
バドミントンと同じ広さです。
ネットの高さも同じで、女子は10cm低く設定されています。
Q4. いつごろ生まれた競技ですか?
ルーツは9世紀ごろから東南アジア各地で行われていた伝統的な球技です。
近代スポーツとして整えられたのは20世紀に入ってからです。
Q5. 統一ルールはいつできたのですか?
1965年です。
東南アジア競技大会の種目に採用された際、アジアセパタクロー連盟が設立され統一ルールが作られました。
Q6. アジア大会の正式種目になったのはいつですか?
男子は1990年の北京大会から、女子は1998年のバンコク大会からです。
以降、毎回実施されています。
放送で注目したいこと
ルールを知ったうえで見ると、トスの精度が気になってきます。
アタックの高さは、その前のトスがどこに上がったかでほぼ決まるからです。
もう一つはレシーブの足の面。
時速140kmのボールを足の甲で止める場面があれば、そこがこの競技の一番の技術です。
まとめ
セパタクローはバドミントンと同じコートで、3人1組が3回以内にボールを返す競技です。
手や腕に触れたら反則で、使えるのは足・腿・頭だけ。
1セット15点制で、2セット先取が勝ち。
トップ選手のアタックは時速140kmを超えることもあります。
放送は9月27日(日)23時30分からTBSの「情熱大陸」。
ルールを頭に入れてから見ると、画面の密度がまったく変わります。