【結論】佐藤輝明選手とヤンキースの契約は発表されていません。「3年7500万ドル」は米記者の予想で、交渉そのものがまだ始まっていない段階です。
- 阪神が10月19日にポスティング移籍を容認。申請の受け付けは11月1日から
- 「3年7500万ドル」は米メディアの記者が出した契約の予想
- 予想を紹介した米サイト自身が「正式な契約はまだ」と書いている
- 契約できるのは公示後の45日間だけ。発表はその中でしか出ない
「佐藤輝明とヤンキースの大型契約が発表され、金額が異次元」という話題がSNSで広がっています。
三冠王の大砲がピンストライプのユニホームを着る姿を想像した人も多いはずです。
ただ、報道と原文を一つずつ開くと、契約の発表は見当たりません。
この記事では、数字の出どころをたどり、ポスティングの前例から本当の発表がいつ頃になるかを予想します。
- ヤンキースとの契約が発表されたのかどうか
- 「3年7500万ドル(約118億円)」が生まれた経緯
- 村上宗隆・岡本和真・鈴木誠也の「合意」と「発表」の日付
- 本当の契約発表がいつ頃になりそうか(編集部の予想)
【考察】佐藤輝明とヤンキースの契約、本当の発表はいつになる?
ここからは編集部の予想です。
私は、契約発表が出るとすれば、最初のヤマはロックアウト直前の11月最終週だと読みます。
そこで決まらなければ、ロックアウトが明けるまで正式発表は出ないと考えます。
相手がヤンキースでも、ほかの球団でも、この日程の縛りは同じです。
金額の大きさより、カレンダーのほうが発表の時期を決めると見ています。理由は3つあります。
理由1:契約は公示後の45日間にしか結べないから
ポスティングでは、公示されてから45日の間に、身体検査や契約書への署名まで終える必要があり、口頭の合意だけでは足りないとされています(シービーエス・スポーツ)。
申請の受け付けは11月1日からです(スポニチアネックス)。
つまり、申請も公示もまだの10月の時点で「発表」が出ることは制度上ありません。
さらに、「合意」と「発表」の間にも段差があります。
村上宗隆選手も、大筋合意が伝わった時点では「身体検査の結果に問題がなければ、正式契約を結ぶ」という段階でした(MLB公式サイト日本語版)。
岡本和真選手は3日に合意が判明し、球団の正式発表は4日でした(デイリースポーツ、MLB公式サイト日本語版)。
発表日を考えるなら、合意の後の手続きの日数まで見込む必要があります。
理由2:前回のロックアウト前夜は「駆け込み」が起きたから
2021年のロックアウト直前、メジャー球団は1日で記録的な14億ドルを投じたと伝えられています(エヌビーシー・スポーツ)。
大物の遊撃手たちも、締め出しが始まる前に契約を決めました。
今年も労使協定は12月1日(日本時間2日)に失効予定で、合意がなければ契約や移籍の交渉が凍結されます(スポニチアネックス)。
3年7500万ドルを予想した米記者の記事も、冒頭で今冬の市場には新たな切迫感があると書いています(ファンサイデッド)。
動くなら11月の終わり、という空気はすでにできていると見ます。
理由3:前例の「期限ぎりぎり」は条件が違う年だったから
反対の材料もあります。昨オフの村上選手と岡本和真選手は、どちらも交渉期限の前日に合意が伝わりました(MLB公式サイト日本語版、デイリースポーツ)。
ただ、昨オフは45日をまるごと使えたうえ、「例年に比べ、FA市場の動向は遅く」という年でした(MLB公式サイト日本語版)。
一方、2021年の鈴木誠也選手は11月22日の公示で、交渉期間がロックアウトで止まりました(エヌビーシー・スポーツ)。
カブスとの合意は翌年3月までずれ込みました(ピンストライプス・ネーション)。
前例の「期限ぎりぎり」をそのまま今年に当てはめるより、12月1日という区切りの前に合意と発表まで済ませる動きが強まる。私はそう読みます。
あくまで予想であり、断定ではありません。ロックアウトが起きるかどうかも、まだ決まっていません。
「ヤンキースと大型契約が発表」は本当?確認できた事実
まず、いま確かに言えることを並べます。
阪神は10月19日、佐藤選手のポスティングを使ったメジャー挑戦を容認すると発表しました(スポニチアネックス)。
佐藤選手本人も21日に会見し、「まずはポスティングを容認してくださった球団、関係者の皆さんに本当に感謝の気持ちを伝えたいと思います」と話しています(阪神タイガース公式)。
球団の掲載内容に、希望球団や契約の話は出てきません。
| 阪神の容認 | 10月19日に発表済み |
| 本人の会見 | 10月21日。希望球団の言及なし |
| ポスティング申請 | 11月1日から受け付け(まだ申請前) |
| メジャー球団との交渉 | 公示後の45日間。まだ始まっていない |
| ヤンキースとの契約 | 発表なし。オファーの報道も確認できない |
ヤンキース専門のファンサイト、ピンストライプス・ネーションも、10月20日の記事で「交渉期間はまだ始まっていない」「オファーは報じられていない」とまとめています(編集部訳)(ピンストライプス・ネーション)。
日米どちらから見ても、契約が発表された事実は確認できません。
メジャーでの背番号やユニホームが決まるのは、契約が正式に発表されてからです。
それまでは、阪神での佐藤選手の姿を形に残しておくのもよさそうです。
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「3年7500万ドル」はどこから来た?予想が「判明」になるまで
数字の出発点は、米メディアのファンサイデッドです。
クリストファー・クライン記者が10月18日、今オフの有力FA選手10人の契約額と移籍先を予想する記事を出しました(ファンサイデッド)。
佐藤選手の欄は「ヤンキースと3年7500万ドル」という予想です。
理由として記者は、海外から来る選手にはリスクがあるとし、村上選手のように低く抑えられる可能性を挙げています。
3年なら佐藤選手はまとまった報酬を得られ、球団は短期でリスクを抑えられる、という見立てです。
| 順番 | 媒体 | 伝え方 |
|---|---|---|
| 1 | ファンサイデッド(記者の記事) | 10人の契約予想の1人として |
| 2 | ヘビー(米サイト) | 見出しは「予想契約が明らかに」。本文は正式契約はまだと明記 |
| 3 | スポニチ | 見出しは「3年118億円準備?」。本文でヘビーの見出しを「予想契約額が判明」と訳す |
| 4 | 東スポWEB | 見出しは「契約準備の内容判明」 |
| 5 | SNSの考察動画(10月19日) | 「大型契約が発表」 |
2番目のヘビーは、本文で「正式な契約はまだ結ばれていない」と前置きし、記者が仮のヤンキース契約について予想を示したと書いています(編集部訳)(ヘビー)。
国内では、スポニチがヘビーの見出しを「予想契約額が判明」と訳し、クライン記者の情報として「契約を結ぶ可能性がある」と紹介しました(スポニチアネックス)。
東スポWEBは「ヤンキース契約準備の内容判明」という見出しです(東スポWEB)。
どの媒体も、球団が契約を発表したとは書いていません。
見出しで「予想」の2文字が目立たなくなったことが、SNSでの「発表」という言い方につながったと考えられます。
円換算はスポニチが約118億円、東スポが約119億円で、SNSの「120億円」はその概数です。
前例で見る「合意」と「発表」の日付
本当の発表がどんな流れで出るのか、最近の日本人野手3人で確認します。
日付はいずれも米国時間です。
| 選手 | 公示・期限 | 合意と発表 |
|---|---|---|
| 村上宗隆 | 11月8日公示、期限は12月22日午後5時 | 12月21日に合意が判明、同日に球団が獲得を発表 |
| 岡本和真 | 期限は1月4日午後5時 | 1月3日に合意が判明、4日に球団が正式発表 |
| 鈴木誠也 | 2021年11月22日公示、ロックアウトで停止 | 2022年3月にカブスと合意 |
村上選手の公示日と期限はMLB公式サイト日本語版、球団発表はデイリースポーツで確認できます。
岡本選手の期限はMLB公式サイト日本語版、正式発表はMLB公式サイト日本語版にあります。
村上・岡本の2人とも、期限の前日から当日にかけての決着でした。
鈴木選手の当時の交渉期間は30日で、いまの45日とは長さが違います(エヌビーシー・スポーツ)。
なぜヤンキースの名前が挙がるのか
ヤンキースの名前は、予想記事の中で繰り返し出てきます。
米メディアのブリーチャー・レポートは、ヤンキースが佐藤選手を獲得するという「大胆な予想」を出しました(Full-Count)。
右翼が狭い本拠地と左の長距離打者の相性を、理由に挙げています。
ヤンキースは今季、ア・リーグ地区シリーズでレイズに敗れました(ヘビー)。
ただし、ここまでの話はすべて予想や見立てです。球団の幹部が佐藤選手の獲得を語った報道は、確認できていません。
Q&A|佐藤輝明とヤンキースの契約
Q1. 佐藤輝明はヤンキースと契約しましたか?
していません。阪神が10月19日に容認を発表した段階で、ポスティングの申請は11月1日からです。
メジャー球団との交渉は公示の後に始まるため、現時点で契約や発表は出ていません。
Q2. 「3年7500万ドル」は誰の予想で、なぜ3年なのですか?
米メディアのファンサイデッドのクリストファー・クライン記者の予想です。
今オフの有力FA選手10人の契約を予想した企画の一部で、ヤンキースが提示した金額ではありません。
3年とした理由は、短期にすれば球団がリスクを抑えられるためと説明されています。円換算はスポニチで約118億円です。
Q3. 1年あたりにするといくらですか?
予想どおりなら、7500万ドルを3年で割って1年あたり2500万ドルです。
スポニチの換算(約118億円)で割ると、1年あたり約39億円になります。どちらも予想額をもとにした計算です。
Q4. 公示の前に契約が決まることはありますか?
ありません。交渉と契約は公示後の45日間に限られ、身体検査や署名までその中で終える必要があります。
期限までにまとまらなければ、佐藤選手は阪神に戻り、次のオフまで再び公示できません(MLB公式サイト)。
Q5. 記事の考察は確かな情報ですか?
編集部の予想です。日程の決まりと前例をもとに読んだもので、発表の時期を約束するものではありません。
公示の日付や労使交渉の行方しだいで、見通しは大きく変わります。
今後の見通し
最初の節目は11月1日の申請受け付け開始です。
阪神が申請し、メジャー30球団に公示された翌日から45日間の交渉期間が始まります。
次の節目は12月1日の労使協定の失効です。
それまでに合意と身体検査が終われば年内の発表、間に合わず、前回と同じく交渉期間が止まる場合はロックアウト明けという流れになりそうです。
ヤンキースの名前が出るたびに、「予想」なのか「発表」なのかを見分けて追うのがおすすめです。
まとめ
- 佐藤輝明選手とヤンキースの契約は発表されていない
- 「3年7500万ドル」は米記者の予想で、球団の提示額ではない
- 予想を紹介したヘビー自身が正式契約はまだと書いている
- 契約できるのは公示後の45日間。申請は11月1日から
- 編集部の予想では、最初のヤマはロックアウト直前の11月最終週
三冠王の打者だけに、これからも大きな数字が次々に出てくるはずです。
本当の発表は、球団と本人の公式発信で確かめるのが確実です。