【結論】大谷翔平選手が月でホームランを打っても、月を一周はしません。計算上の飛距離は角度30度で約1.5km、一周するには、ほぼ水平に打球速度の約31倍が必要です。
- 打球速度190km/h・角度30度で約1,489m
- いちばん遠くへ飛ぶ45度でも約1,719m
- 月を回り続けるには時速約6,040kmが必要
- 大谷選手の最速打球(約193km/h)の約31倍
- 月でのホームランは一周するのか
- 計算に使った数字と式
- 角度を変えるとどうなるか
- 一周するのに必要な速さ
大谷翔平選手が月でホームランを打ったら、そのまま月を一周するのでは――。
そんな話題を、実際に計算で確かめる動画が紹介されています。
本記事では、米航空宇宙局が公表している月のデータと、大谷選手の打球速度の記録を使って、
その計算を検算し、一周に必要な速さまで求めました。
【考察】大谷翔平が月でホームランを打ったら一周するのか
ここからは編集部の予想です。
先に答えを書くと、
一周するどころか、2kmにも届かないと読みます。
月の重力は小さいものの、一周に必要な速さとは大きな開きがあります。
理由を3つ挙げます。
理由1:角度30度なら約1,489m
米航空宇宙局によると、月の表面の重力は1.62m/s²で、地球(9.80m/s²)の約6分の1です(米航空宇宙局)。
月には空気がないため、空気抵抗はゼロとして計算できます。
打球速度190km/h(秒速約52.8m)・角度30度で打つと、ボールは約32.6秒飛び続け、
飛距離は約1,489mになりました。
動画の約1,490mという答えは、計算として正しいことになります。
同じ条件で地球(重力9.80m/s²、空気抵抗なし)なら約246mなので、月では約6倍飛ぶ計算です。
理由2:いちばん遠くへ飛ぶ45度でも約1.7km
空気抵抗がない場合、同じ速さなら45度で打ったときに最も遠くへ飛びます。
190km/hで45度なら約1,719m、滞空時間は約46秒です。
大谷選手の自己最速の打球速度は、2025年9月2日のパイレーツ戦で記録した120.0マイル(約193.1km/h)と報じられています(スプレッド)。
この速さで45度に打っても約1,776mで、2kmには届きません。
打球速度を少し上げても、飛距離は数十メートルしか伸びないことが分かります。
理由3:一周するには時速約6,040kmが必要
ボールが地面に落ちずに月の表面すれすれを回り続けるには、
ほぼ水平に打ち出したうえで、重力と遠心力がつり合う速さが必要です。
米航空宇宙局の月の平均半径1,737.4kmと重力1.62m/s²から計算すると、秒速約1,678m(時速約6,040km)になります(米航空宇宙局)。
これは大谷選手の最速打球の約31倍で、速さだけでなくほぼ水平に打ち出すことも条件になります。
月の周囲は約1万900kmあり、1.8km足らずではほんの入り口にすぎません。
単純に月の円周と比べると、約0.016%です。
まとめると、月でのホームランは地球よりはるかに遠くへ飛ぶものの、
一周には程遠いというのが編集部の結論です。
「月なら一周するかも」という直感は、重力の小ささを大きく見積もりすぎたものと言えそうです。
計算に使った数字
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 月の表面重力 | 1.62m/s²(地球の約0.165倍) |
| 月の平均半径 | 1,737.4km |
| 月の脱出速度 | 秒速2.38km |
| 打球速度(動画の設定) | 190km/h=秒速約52.8m |
| 大谷選手の最速打球 | 120.0マイル(約193.1km/h) |
月のデータは米航空宇宙局の月のファクトシート、打球速度はスプレッドの記録まとめによります。
計算は空気抵抗なし、打った高さと着地の高さが同じという条件です。
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計算の手順
まず打球速度を分けます。
秒速52.8mを角度30度で打つと、真上に向かう速さは秒速約26.4m、横に進む速さは秒速約45.7mです。
真上の速さを月の重力1.62で割ると、最も高い所に届くまで約16.3秒。
落ちてくるまでは、その2倍の約32.6秒です。
横の速さ45.7m×32.6秒で、約1,489mになります。
一周に必要な速さの求め方
物を投げたとき、速ければ速いほど遠くに落ちます。
さらに速くすると、落ちる先の地面も丸く遠ざかっていくため、いつまでも地面に届かなくなります。
この状態が、表面すれすれを回り続ける円い軌道です。
必要な速さは「重力×半径」の平方根で求められ、月では1.62×1,737,400の平方根で秒速約1,678mになります。
実際には月面の山や起伏があるため、この速さでもぶつかってしまう可能性があります。
角度と速さを変えた場合
| 条件 | 飛距離 | 滞空時間 | 最高到達点 |
|---|---|---|---|
| 190km/h・30度 | 約1,489m | 約32.6秒 | 約215m |
| 190km/h・45度 | 約1,719m | 約46.1秒 | 約430m |
| 193.1km/h・30度 | 約1,538m | 約33.1秒 | 約222m |
| 193.1km/h・45度 | 約1,776m | 約46.8秒 | 約444m |
数値は、米航空宇宙局の月の重力1.62m/s²を使い、空気抵抗なしとして編集部で計算したものです。
45度で打つと、ボールは高さ400m以上まで上がり、45秒以上かけて落ちてきます。
東京タワー(333m)より高く上がる計算です。
打球速度の差(190km/hと193.1km/h)より、角度の差のほうが飛距離に大きく効いています。
よくある質問
Q1. 月でホームランを打つと一周しますか
しません。
計算上の飛距離は約1.5〜1.8kmです。月面すれすれを回るには、ほぼ水平に最速打球の約31倍の速さで打ち出す必要があります。
Q2. 動画の約1,490mは合っていますか
190km/h・30度・月の重力1.62m/s²・空気抵抗なしの条件なら、約1,489mで合っています。
Q3. なぜ月ではそんなに飛ぶのですか
重力が地球の約6分の1で、空気抵抗もないためです。
ボールが長い時間落ちてこないので、横に進む距離が大きくなります。
Q4. 大谷選手の最速の打球速度はいくつですか
報道では120.0マイル(約193.1km/h)で、2025年9月2日のパイレーツ戦の46号ホームランです。
Q5. どれくらいの速さなら宇宙へ飛んでいきますか
米航空宇宙局によると月の脱出速度は秒速2.38kmで、時速にすると約8,570kmです。
Q6. 月の一周はどれくらいの距離ですか
米航空宇宙局の平均半径1,737.4kmから計算すると、約1万900kmです。
Q7. 考察は確定した情報ですか
いいえ、考察は編集部の予想です。
数値は米航空宇宙局のデータと報道に基づく計算ですが、
月でも同じ速さで打てるという前提は仮定です。
まとめ
大谷選手が月でホームランを打つと、角度30度で約1.5km、45度なら約1.7〜1.8km飛ぶ計算です。
それでも、月を一周するには時速約6,040kmが必要です。
最速打球を30度で打てば自己最長(約150m)の約10倍飛ぶのに、一周には31倍の速さが足りない。
数字で見ると、月の大きさと大谷選手のパワーの両方が実感できます。