【結論】社長の飯野公一さんを除く従業員は、全員が転職組です。
前職として名前が挙がっているのは幼稚園教諭、システムエンジニア、消防士。
農業とは縁のなかった人たちです。
従業員は18人、平均年齢は39歳。
その顔ぶれで、桃・ぶどう・柿を24ヘクタール回しています。
山梨県南アルプス市の有限会社M.A.C.Orchard。
2026年8月30日(日)午前3時30分、TOKYO MX「日本のチカラ」で放送されます。
- 従業員は社員・研修生あわせて18人
- 平均年齢は39歳
- 社長以外は全員が転職組
- 前職は幼稚園教諭・システムエンジニア・消防士など
- 会社は山梨県のアグリマスター認定を受けている
- これまでに研修生を20名超受け入れ
- うち3名を社員として雇用、3名が新規就農
- 放送は8月30日(日)3:30・TOKYO MX
- 従業員の構成と前職
- 研修生の受け入れ実績
- 未経験者で24haが回る理由の考察
- 独立するときの支援内容
果樹は経験がものを言う世界だと言われてきました。
剪定は「10年やって一人前」とも。
その常識と、この顔ぶれはどう両立しているのでしょうか。まずは編集部の考察です。
【考察】未経験者で回るのは、腕ではなく手順を資産にしているからだと予想する
ここからは編集部の考察です。
社長以外が全員未経験でも24ヘクタールが成立しているのは、個人の腕前ではなく手順そのものを会社の資産にしているからだと予想します。
職人を育てるのではなく、職人でなくてもできる形に落としたという読みです。
そう考える理由を10挙げます。
理由1。国の講評が技術名を挙げているからです。
山梨県が示した受賞理由には低樹高仕立てが明記されています。
木を低く保つ仕立ては、脚立作業を減らし習熟の差を縮めます。
理由2。房作りまで「省力的」と書かれているからです。
ぶどうの房作りは本来もっとも経験が要る作業のひとつ。
そこに省力化が入っているということは、判断の幅を狭めた手順があると考えられます。
理由3。会社が指導機関に認定されているからです。
公式サイトによれば、山梨県の指導農業士とアグリマスターの認定を受けています。
制度上、人に教える前提の事業体だということです。
理由4。研修生の受け入れが継続しているからです。
これまでに20名を超える受け入れ実績があります。
単発ではなく続いている以上、教える手順が固まっていると見るのが自然です。
理由5。教えた人が実際に独立しているからです。
研修生のうち3名が新規就農し、1名が農家へ就農しています。
自分の畑で通用したということは、再現できる技術だった証拠になります。
理由6。畑が300か所以上に散っているからです。
圃場ごとにやり方が変わっては回りません。
どの畑でも同じ手順という標準化が前提になります。
理由7。前職の分野がバラバラだからです。
幼稚園教諭・システムエンジニア・消防士に共通する農業スキルはありません。
それでも成立するなら、入口で必要な前提知識が小さいということです。
理由8。平均年齢が39歳だからです。
10代から仕込む徒弟制ではありません。
大人になってから始めても届く設計でなければ、この平均値にはなりません。
理由9。休める体制ができているからです。
週休2日と育休が回っているのは、その人でなければできない作業が少ないことを意味します。
属人性の低さは、未経験者を受け入れやすさに直結します。
理由10。社長が聴く側に回っているからです。
番組ディレクターは編集後記で、飯野社長が他業種から来た若い社員の声に耳を傾けていると書いています。
手順が更新され続けるなら、新しい人が持ち込む視点が資産になります。
以上より、強さの正体は個人の腕ではなく共有された手順だと予想します。
ただしこれは公表資料からの考察であり、会社が同じ説明をしているわけではありません。
従業員の構成を整理する
数字は資料によって少し違います。
数え方が異なるためで、矛盾ではありません。
| 出どころ | 人数の記載 | 備考 |
|---|---|---|
| 番組情報 | 社員・研修生あわせて18人 | 平均年齢39歳 |
| 公式サイト「あゆみ」 | 役員3名・社員5名 | 研修生・パートを含まない数とみられる |
| 公式サイト「研修生独立支援」 | 研修生の受け入れは累計20名超 | うち3名を社員として雇用 |
つまり18人という数字は、正社員だけの数ではありません。
研修生を含めた、現場に立っている人の総数と読むのが妥当です。
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研修生の受け入れと独立支援
公式サイトには、受け入れた人がその後どうなったかまで書かれています。
数字を出している農業法人は多くありません。
| その後 | 人数 |
|---|---|
| 受け入れた研修生(累計) | 20名超 |
| そのまま社員として雇用 | 3名 |
| 他の農家へ就農 | 1名 |
| 新規就農(独立) | 3名 |
新規就農した3名のうち2名は県外出身でした。
地縁がないと農地を借りるのは難しいものですが、会社の紹介で早期に確保できたとされています。
加えて機械の貸し出しや、圃場の状況を見ながらの作付計画の助言も行っているとのことです。
背景には地域の事情があります。
会社が管理する南アルプス市飯野地区や韮崎市大草地区では、高齢化と後継者不足で果樹をやめる農家が増えているためです。
よくある質問(Q&A)
Q1. 本当に社長以外は全員未経験なのですか?
番組情報には「社長以外は全員転職組」と記されています。ただし「転職組」は前職が農業以外という意味であり、入社後の年数は人によって異なります。個々の経験年数は公表されていません。
Q2. どんな前職の人がいますか?
番組情報で名前が挙がっているのは幼稚園教諭・システムエンジニア・消防士です。ほかの職種についての記載はありません。
Q3. 何人働いているのですか?
番組情報では社員と研修生をあわせて18人、平均年齢39歳です。公式サイトの沿革にある「役員3名・社員5名」は研修生を含まない数とみられます。
Q4. 研修生になるにはどうすればいいですか?
会社は山梨県のアグリマスター(就農希望者をマンツーマンで指導する農家として県が定める制度)の認定を受けています。応募方法の詳細は公式サイトに記載がないため、問い合わせが必要です。公式サイトには連絡先が掲載されています。
Q5. 独立するとき農地は用意してもらえますか?
公式サイトによれば、新規就農した3名のうち県外出身の2名は、会社の紹介によって早期に農地を確保できたとされています。加えて機械の貸し出しや作付計画の助言も行っているとのことです。ただし全員に保証される制度かどうかは明記されていません。
Q6. 個々の社員の名前は分かりますか?
公式サイトには「社員紹介」というページがありますが、現時点で本文の掲載がありません。番組情報でも名前が出ているのは社長の飯野公一さんと、役員である次男の翼さんのみです。
Q7. 放送はいつですか?
2026年8月30日(日)午前3時30分〜4時00分、TOKYO MXの「日本のチカラ」です。回タイトルは「育休・大型連休あります〜山梨発!くだもの生産法人の農業改革〜」、制作は山梨放送です。
今後の見通し
放送では個々の社員の前職が紹介される可能性が高いとみています。
番組情報がわざわざ3つの職種を挙げているためです。
もう1つ注目したいのは社長と社員の距離感です。
ディレクターは編集後記で「遅刻しても社員にいじられる」「部活のような社風」と書いています。
未経験者が定着する理由が、そこに映るかもしれません。
なお人数や体制は今後変わります。
本記事は放送前の公表資料に基づくもので、放送内容を保証するものではありません。
まとめ
M.A.C.Orchardの従業員は18人、平均39歳。
社長の飯野公一さん以外は全員が転職組です。
前職は幼稚園教諭、システムエンジニア、消防士など。
会社はアグリマスターの認定を受け、研修生を20名超受け入れてきました。
そのうち3名が社員となり、3名が独立しています。
強さの正体は個人の腕ではなく共有された手順だ、というのが編集部の考察です。
放送は8月30日(日)午前3時30分・TOKYO MX。深夜帯なので録画をおすすめします。