【結論】宮澤卓宏さんのコントローラーは、専用の装置から「家にある物+Joyコン」へ移ってきています。最新作はついに体そのものが操作装置です。
- 『シュココーココ』はソープボトルがそのままコントローラーになる
- ボトルにはポンプの押し込みを検知する部品と、傾きセンサーが入っている
- 2023年の『紙がない!』はトイレットペーパーの芯とJoyコンの組み合わせ
- 公式サイトには展示ごとのプレイ回数まで記録されている
- 放送は2026年8月24日(月) 17:59〜 TOKYO MX1
「シャンプーボトルとメガネがコントローラーに⁉」
これがTOKYO MX「野田クリの野望」の8月24日の紹介文です。
作っているのは宮澤卓宏さん。
実際にどんな仕組みなのか、作品ごとに整理します。
- 代表作『シュココーココ』の操作方法と中身
- これまでに作られたコントローラーの一覧
- Switchに進出してから変わったこと
- 展示会で実際に何人が遊んだのか
【考察】なぜ「専用の装置」から「家にある物」へ移ったのか
ここからは編集部の考察です。
宮澤さんの作品を時系列に並べると、コントローラーの性格がはっきり変わっています。
初期は自分で組み立てた専用装置、近年は市販のJoyコン+家にある物です。
結論から言うと、
専用装置は「その場に行った人しか遊べない」という上限を持っていたからだと考えます。
そう考える理由を5つ挙げます。
理由1:シュココーココは「イベント展示専用」と明記されている
まず、これは解釈ではありません。
『シュココーココ』はソープボトルをコントローラーとした、イベント展示専用のシューティングゲームと説明されています。
買って家で遊ぶ、という形が最初から想定されていないわけです。
ボトルはゲーム機本体と有線で接続して動作するため、装置ごと持ち込む必要がありました。
理由2:展示のログが「届く人数」の上限を示している
宮澤さんは展示ごとの記録を公式サイトに残しています。
最も多い台北ゲームショウ2018で、5日間の参加プレーヤー数は3,333人。
alt.ctrl.GDCの3日間で1,952人、東京ゲームショウ2017の4日間で2,685人です。
国際的な展示会に出しても、実際に手を触れられるのは数千人規模ということになります。
作品の質とは関係なく、装置の台数と会期が上限を決めてしまう構造です。
理由3:Switch版は「家にある物」で同じ体験を作った
そこで効いてくるのが2023年の『紙がない!』です。
これはトイレットペーパーロールとJoyコンを組み合わせるという作りになっています。
専用装置を配る代わりに、すでに家にある物と、すでに持っているコントローラーで成立させたわけです。
これまで特定のイベントでしか遊べなかった特殊コントローラーの世界が、そのまま自宅に移ったことになります。
理由4:最新作では、物すら要らなくなっている
その延長線上にあるのが『酔っぱライジング』です。
使うのはJoyコンに搭載されたモーションIRカメラ。
プレイヤーはカメラの前に立ち、展開に合わせて酔っ払いのような動きをすると、画面の中の主人公がヒーローになって電撃を避けられる、という仕組みです。
ソープボトル、トイレットペーパー、そして自分の体。
操作装置がどんどん軽くなっていることが分かります。
理由5:使っているのは市販機の「余っている機能」だ
ここは編集部の見立てです。
モーションIRカメラは、Switchに最初から付いているのに使う作品が多くない機能だと指摘されています。
専用装置を新しく作るのではなく、すでにあるのに使われていない機能を見つけて使う。
これなら追加の装置がいらないまま、遊び方だけを新しくできます。
日用品を改造する発想と、同じやり方だと考えます。
ここから先は予測です。
番組の紹介文にはシャンプーボトルとメガネとあるので、初期の展示作品が中心になると見ています。
ただしSwitch作品に触れるかどうかまでは、紹介文から分かりません。
以上はあくまで編集部の考察です。
宮澤さんが「展示専用の限界があったから家庭用に移した」と述べた記述は確認できていません。
代表作『シュココーココ』の仕組み
まず、いちばん知られている作品から見ていきます。
『シュココーココ』はシャンプーボトル(ソープボトル)がコントローラーになるシューティングゲームです。
ボトルのノズルを鳥のくちばしに見立てているのが発想の中心になっています。
| 操作 | 画面の中で起きること |
|---|---|
| ボトルを傾けてくちばしを上へ | 鳥が上昇する |
| ボトルを傾けてくちばしを下へ | 鳥が下降する |
| ノズルを押し込む | 鳥が弾を発射する |
中身も公開されています。
ボトルにはノズルの押し込みを検知するポテンショメーターと傾きを検知するセンサーが入っており、ゲーム機本体と有線で接続してコントローラーとして動きます。
この作品が初めてお披露目されたのは2014年に京都で開催された『BitSummit』で、宮澤さん(タカヒロウ名義)がチームの一員として出展しました。
こうした「変わったコントローラー」を自分でも作ってみたい方向けに、センサーやマイコンの入門書を探せるリンクを置いておきます。
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これまでのコントローラー一覧
公開されている情報から、作品ごとの操作装置を並べます。
| 作品 | コントローラー | 遊び方 |
|---|---|---|
| シュココーココ | ソープボトル | 傾けて移動、ノズルを押して発射 |
| メガネ・メガ〜ネ | 眼鏡 | 操作すると眼鏡が飛び、サラリーマンの顔にかければ成功 |
| イセキクライマー | ロープ型コントローラー | 3本のロープを左右のボタンで切り替えて遺跡を登る |
| 紙がない!(2023年・Switch) | トイレットペーパーロール+Joyコン | 公表されている情報は組み合わせまで |
| 酔っぱライジング | Joyコンのモーションカメラ+自分の体 | 酔っ払いのような動きをするとヒーローになる |
『イセキクライマー』はアーケードゲームで、進路上には岩やトゲなどの障害物があり、これを避ける必要があります。速度調整も重要な要素とされています。
この作品は2019年にアジアデジタルアート大賞展FUKUOKAのエンターテインメント(産業応用)部門で大賞を受けました。
展示会で何人が遊んだのか
宮澤さんの珍しいところは、展示ごとのプレイ記録を公式サイトに公開している点です。
| 展示 | 時期 | 参加プレーヤー数 |
|---|---|---|
| 台北ゲームショウ2018 | 2018年1月・5日間 | 3,333人 |
| 東京ゲームショウ2017 | 2017年9月・4日間 | 2,685人 |
| alt.ctrl.GDC | 2018年3月・3日間 | 1,952人 |
| A 5th of BitSummit | 2017年5月・2日間 | 1,107人 |
| BitSummit 4th | 2016年7月・2日間 | 1,191人 |
| シュココーココ展 | 2017年6月・2日間 | 984人(2台の合計) |
| 松戸ハロウィンフェスティバル2017 | 2017年10月 | 498人 |
記録されているのは人数だけではありません。
alt.ctrl.GDCの3日間ではゲーム回数863回、倒した敵9,709体、コントローラーのポンプを押した回数72,568回、ボス戦159戦、ボス撃破6回まで残されています。
台北ゲームショウ2018では、ポンプを押した回数が102,099回に達しました。
ハイスコアの最高記録はシュココーココ展の12,800点(2台の合計での記録)です。
展示専用の作品が、2016年から2018年にかけて国内外を回っていたことが数字から読み取れます。
誤解しやすい点
| 誤解されやすい書かれ方 | 確認できること |
|---|---|
| シュココーココを家で買える | イベント展示専用と説明されている |
| 市販のシャンプーをそのまま挿すだけ | ボトルにポテンショメーターと傾きセンサーを組み込んでいる |
| ワイヤレスで動く | ゲーム機本体と有線で接続すると説明されている |
| すべて一人で作った作品 | シュココーココの初出展(2014年BitSummit)はチームの一員としてと記載 |
| 酔っぱライジングは発売済み | 2024年5月時点で今年中にリリース予定という段階。最新の状況は未確認 |
よくある質問
Q1. シュココーココはどうやって遊ぶのですか?
ソープボトルのノズルを鳥のくちばしに見立てます。
ボトルを傾けてくちばしを上に向けると画面内の鳥が上昇、下に向けると下降。
ノズルを押すと弾を発射する、という操作です。
Q2. 家で遊べる作品はありますか?
2023年にNintendo Switch向けの『紙がない!』がリリースされています。
トイレットペーパーロールとJoyコンを組み合わせて遊ぶ作品です。
一方『シュココーココ』はイベント展示専用と説明されています。
Q3. 『酔っぱライジング』はどんなゲームですか?
JoyコンのモーションIRカメラの前に立ち、展開に合わせて酔っ払いのような動きをするゲームです。
その間だけ主人公がヒーローになり、電撃を無効化したり敵を吹き飛ばしたりできます。
主人公は普段は生真面目なサラリーマンという設定です。
Q4. alt.ctrl.GDCとは何ですか?
GDC(ゲーム開発者会議)で行われる、コントローラーが「コントローラー」ではない独特の操作の作品を集めたコーナーです。
宮澤さんは2018年3月21日から23日に出展しています。
Q5. 番組ではどの作品が出ますか?
番組の紹介文にあるのはシャンプーボトルとメガネ、そして100円ショップのひもやバナナです。
作品名までは公表されていません。
「身近な生活用品を使った変わったコントローラーで遊べるハイクオリティゲームを大量紹介」と案内されています。
Q6. 放送はいつですか?
2026年8月24日(月)17時59分から18時30分、TOKYO MX1の「野田クリの野望〜ゲーム天下統一への道〜」です。
まとめ
宮澤卓宏さんのコントローラーは、ソープボトル、眼鏡、ロープ、トイレットペーパーの芯と、どれも身近な物でできています。
代表作『シュココーココ』はボトルにポテンショメーターと傾きセンサーを仕込み、ノズルを鳥のくちばしに見立てた作品でした。
近年はSwitchへ進出し、専用装置を配るのではなく、家にある物とJoyコンで同じ体験を作る方向へ移っています。
2026年8月24日(月)17時59分からのTOKYO MX1「野田クリの野望」で、その作品群が紹介されます。