【結論】花火師になるのに事前の資格は要りません。
- 「花火師」という国家資格は存在しない
- 現場で必要な煙火消費保安手帳は日本煙火協会が交付
- 交付の条件は協会の会員に所属していること
- つまり一般の人は先に取れない
- 所持者には毎年の保安講習が義務
- 放送は2026年8月16日(日)14時00分・フジテレビ
- なぜ資格が「あとから」になるのか(考察)
- 煙火消費保安手帳のしくみ
- 関係する国家資格
- 一人前になるまでの年数
- 収入について言えること・言えないこと
8月16日のザ・ノンフィクションに出てくるのは、
元YouTuberと元看護師。
まったく違う仕事から
花火師になった2人です。
そんなに簡単に入れる世界なのか。
そこを調べました。
【考察】資格が入口にないのは、資格が「入ってから取るもの」だからだ
ここからは編集部の考察です。
調べて分かったのは、花火師の資格は先に取ってから就職するものではなく、就職しないと取れない構造になっているということでした。
理由1:手帳の交付条件が「所属」から始まっている。
日本煙火協会の公式サイトによると、
煙火消費保安手帳が交付されるのは
「協会の会員に所属し、会員が煙火の消費の技能を認めた者」で、
さらに認定された地区組織の講習を受けた人です。
つまり会社に入るのが先、資格は後。
独学で準備しておくことができません。
理由2:会社が「技能を認めた」と言わないと進まない。
ここが重要だと考えます。
試験に受かれば取れる資格ではなく、
所属先の判断が入る仕組みです。
採用の時点では
技能を持っている人がいないのですから、
会社は「この人は続けられるか」で選ぶしかない。
異業種からの未経験者が入口に立てる理由は、
ここにあると考えます。
理由3:番組の描写が、その基準に合っている。
フジテレビの番組情報によると、
入社2年目のよしきさんは
やる気が空回りして失敗も多いけれど、
分からない作業をスマートフォンで撮影し、
先輩に何度も教えを請いながら覚えていく。
そしてそのひたむきさを認められ、
少しずつ仕事を任されるようになる、とあります。
評価されているのは技能ではなく姿勢です。
手帳の仕組みと、そのまま一致しています。
理由4:毎年の講習義務が、辞めにくさにも辞めやすさにもなる。
協会の公式サイトには、
手帳所持者に毎年保安講習を受ける義務があり、
年一回以上受けなかった場合は失効すると書かれています。
これは裏を返せば、
業界を離れた時点で資格が消えるということです。
他の職種に持ち出せる資格ではない。
入る側にとっては後戻りしにくい選択で、
業界にとっては一度抜けた人が戻りにくい構造だと考えます。
理由5:人手不足の背景も、この構造で説明がつく。
番組の紹介文には
花火業界が深刻な人手不足に直面しているとあります。
資格が業界の外に持ち出せず、
取るまでに会社の承認が要り、
維持には毎年の講習が要る。
この三つが重なれば、
人が流入しにくく、流出すると戻らないのは当然です。
だからこそ、未経験者を受け入れる会社の存在が
業界にとって大きいのだと考えます。
ここまではあくまで考察・推測です。
協会が「だから人手不足なのだ」と
説明しているわけではありません。
制度の記述から読み取れる範囲の話です。
煙火消費保安手帳とは
花火の打ち上げ現場に立つために
実際に必要になるのが煙火消費保安手帳です。
日本煙火協会の公式サイトの記載を
整理します。
| 交付する団体 | 日本煙火協会 |
| 目的 | 煙火消費従事者の技能を証明する |
| 条件 | 協会の会員に所属し、会員が技能を認めた者 |
| 加えて必要 | 協会が認めた地区組織の講習を受けること |
| 維持 | 毎年の保安講習が義務 |
| 失効 | 年1回以上講習を受けなかった場合など |
読み返すと分かりますが、
個人が思い立って取りに行ける資格ではありません。
関係する国家資格
火薬を扱う仕事なので、
会社としては国家資格の保有者が必要になります。
| 資格 | 関係する場面 |
|---|---|
| 火薬類取扱保安責任者 | 火薬類の貯蔵・取扱いの保安 |
| 火薬類製造保安責任者 | 火薬類を製造する場面の保安 |
ただし、これらを持っていないと入社できないという話ではありません。
働きながら取っていくものです。
一人前になるまで
職業情報サイトの記述では、
一人前になるまで5年から10年かかるとされています。
その間は先輩の仕事を見ながら
覚えていくのが一般的です。
番組に出てくるよしきさんは入社2年目。
この物差しで見ると、
まだ入口を抜けたばかりということになります。
そこで点火を任されるのですから、
相当な話です。
収入について
ここは正直に書きます。
花火師の給与を公式に公表している資料は見つかりませんでした。
求人情報や職業紹介サイトでは
300万円前後という数字が挙げられていますが、
会社によっても地域によっても変わります。
番組に出てくる会社が
いくら払っているかは分かりません。
よくある質問
Q1. 未経験でもなれますか?
なれます。
番組に出てくる2人も
元YouTuberと元看護師です。
資格は入社後に取る仕組みなので、
未経験であること自体は障害になりません。
Q2. 学歴は必要ですか?
煙火消費保安手帳の交付条件に
学歴の記載はありません。
ただし個々の会社の採用条件は
会社ごとに異なります。
Q3. 女性でもできますか?
制度上の制限はありません。
番組に出てくる飯野さん(26)は
社内唯一の女性花火師と紹介されています。
数としてはまだ少ないようです。
Q4. 個人で花火を打ち上げられますか?
できません。
手帳の交付が協会の会員に所属している人に限られる時点で、
個人で完結する仕事ではないことが分かります。
Q5. 資格は一生ものですか?
違います。
協会の公式サイトによると、
年1回以上の保安講習を受けなかった場合などに
失効するとされています。
Q6. どうやって求人を探せばいいですか?
煙火店ごとの採用になります。
会社の公式サイトや
一般の求人サイトに掲載されることがあります。
常時募集がある業種ではない点は
知っておいたほうがよさそうです。
まとめ
花火師になるのに
先に取っておく資格はありません。
むしろ資格のほうが、入ってから付いてくる仕組みです。
だからこそ、
異業種から飛び込んだ2人の物語が成立します。
放送は2026年8月16日(日)14時00分・フジテレビ。
ザ・ノンフィクション
「花火師になりたくて〜僕と私が打ち上げる夢〜前編」です。