【結論】福岡県済生会八幡総合病院は10月16日、職員がSNSに投稿した患者に関する動画について謝罪しました。ただし投稿者が看護師かどうかは、病院の謝罪文にも報道にも書かれていません。
- 病院は10月16日に公式サイトで謝罪文を掲載
- 病院の説明は「事実関係の確認を進めている」段階
- 病院・報道とも主語は「職員」で、看護師とは書いていない
- 10月は千葉西・JR札幌・柏厚生でも同種の件が公表された
- 済生会八幡総合病院が10月16日に公表した内容
- 「看護師とされる」点がどこまで確認できているか
- 10月に公表された4病院の対応の違い
- 次の報告で示されそうな3つのポイント
北九州市の福岡県済生会八幡総合病院をめぐり、
看護師とされる人物が患者や院内を撮影してSNSに載せた、という情報が広がっています。
病院は10月16日に公式サイトで謝罪しましたが、
中身を読むと確認できている範囲はまだ限られています。
この記事では、病院の発表と報道で確かめられた事実だけを整理し、
同じ10月に公表された他の病院の対応と比べます。
【考察】済生会八幡総合病院の次の報告で示されるのは何か?
ここからは編集部の予想です。
結論から言うと、
次の報告で示されるのは「関わった職員の人数と役割」「投稿の公開範囲と拡散の経路」「再発防止策」の3点だと私は読みます。
一方、いま拡散している「看護師」という肩書きまで病院が書くかどうかは、
前例でも対応が分かれており、最初の焦点になります。
そう考える理由は3つあります。
理由1:病院自身が「わかりましたら改めて報告」と予告している
16日の謝罪文は、「現在、事実関係の確認を進めております」としたうえで、
「今後、事実関係がわかりましたら、改めてご報告いたします」と書いています(福岡県済生会八幡総合病院)。
さらに「当院の規程等に基づき厳正に対処する」とも明記しました。
規程に基づいて対処するには、院内で誰が・何をしたかを特定する必要があります。
そのため次の報告では、関わった職員の人数と役割が示されると私は見ています。
実際、JR札幌病院の続報では、「動画や写真を撮影した看護師」と「投稿した看護師」の2人が関わっていたと、役割を分けて説明されました(札幌テレビ放送)。
撮影と投稿で役割が分かれていたことも、続報で分かった点です。
ただし、職種の書き方は病院によって分かれます。
千葉西総合病院の件は看護師2人の解雇として報じられました(スポニチアネックス)。
一方、柏厚生総合病院は解雇を公表した第2報でも「該当職員」と書くだけでした(柏厚生総合病院)。
済生会八幡総合病院が「看護師」と書くかどうかは、予想しにくい点です。
理由2:同じ10月の3病院は、1〜2日で次の発表を出した
柏厚生総合病院は10月15日に第1報を出し、
翌16日に「該当職員は解雇いたしました」と第2報を出しています(柏厚生総合病院)。
千葉西総合病院は8日の発覚から2日後の10日に処分を公表しました(スポニチアネックス)。
JR札幌病院も13日の謝罪から2日後の15日に経緯の詳細を公表しています(札幌テレビ放送)。
どの病院も、第1報のあと短い期間で中身のある続報を出しました。
済生会八幡総合病院も、同じ流れで数日以内に続報を出すと私は予想します。
続報の中身として私が注目するのは再発防止策です。
済生会八幡総合病院の医療安全管理指針には、すでに院内での写真・動画撮影に触れた一文があります(福岡県済生会八幡総合病院)。
既存のルールがあるだけに、それをどう運用し直すかが問われると読みます。
理由3:投稿が「どこに出たか」は他病院の続報でも中心だった
JR札幌病院の続報では、
フォロワー限定で投稿し、数時間後に削除した写真や動画が、後になって拡散した経緯が説明されました(札幌テレビ放送)。
済生会八幡総合病院の謝罪文も、
「SNS上に投稿した」動画が「インターネット上に掲載されている」と、
投稿と拡散を分けて書いています(福岡県済生会八幡総合病院)。
この書き分けから、投稿の公開範囲と拡散の経路が次の論点になると私は読みます。
以上は、公表された文言と他病院の前例から組み立てたあくまで予想です。
済生会八幡総合病院の件で、処分の有無や内容はまだ何も決まっていません。
済生会八幡総合病院が10月16日に公表した内容
病院は10月16日、公式サイトに
「福岡県済生会八幡総合病院の職員によるSNS上の投稿に関するお詫び」を掲載しました(福岡県済生会八幡総合病院)。
冒頭は「当院職員がSNS上に投稿した患者様に関する動画がインターネット上に掲載されているとの情報を把握いたしました」という一文です。
同じ日の夕方には、スポニチアネックスも謝罪を報じています(スポニチアネックス)。
| 病院名 | 福岡県済生会八幡総合病院 |
| 所在地 | 福岡県北九州市八幡西区 |
| 許可病床 | 355床 |
| 謝罪文の掲載日 | 2026年10月16日 |
| 病院の現状説明 | 事実関係の確認を進めている |
| 処分 | 未発表(確認次第、規程等に基づき対処) |
所在地と病床数は病院の概要ページによります(福岡県済生会八幡総合病院)。
謝罪文はこのほか、「患者様、ご家族様への対応を最優先に必要な対応を進めてまいります」と結んでいます。
10月17日朝の時点で、公式サイトに続報は掲載されていません。
患者の情報を守るルールを、看護の側から学べる本も出ています。
▼ 看護倫理の本はこちらから
※本件とは関係のない一般書の検索結果です。内容はリンク先でご確認ください
「看護師」とされる点はどこまで確認できているか
SNS上では、投稿者をこの病院の看護師とする情報が広がっています。
しかし病院の謝罪文は「当院職員」と書くだけで、職種には触れていません。
スポニチアネックスの記事も「同病院の職員」という表現です(スポニチアネックス)。
つまり、「看護師」という点の裏付けは、10月17日朝の時点で取れていません。
確認できていることと、できていないこと
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 職員による投稿の情報を病院が把握 | 確認できる(病院の謝罪文) |
| 病院の謝罪 | 確認できる(10月16日) |
| 投稿者の職種が看護師 | 確認できない |
| 患者の同意の有無 | 確認できない |
| 投稿の公開範囲・拡散の経路 | 確認できない |
| 処分 | 未発表 |
病院は「情報を把握」し「確認を進めている」と書いており、
撮影の経緯まで認めた文面ではありません。
投稿内容の細部も、病院や報道が確認したものではない点に注意が必要です。
10月に相次いだ病院職員の動画投稿 4病院の比較
スポニチアネックスは、「今月に入り、病院職員のSNSへの不適切な動画投稿の発覚が相次いでいる」と伝えています(スポニチアネックス)。
公表された4病院を、日付と対応で並べました。
| 病院 | 最初の公表 | その後 |
|---|---|---|
| 千葉西総合病院(千葉県松戸市) | 10月8日 | 10日に撮影した看護師2人を解雇、閲覧のみの1人を厳重注意 |
| JR札幌病院(札幌市) | 10月13日 | 15日に運営するJR北海道が経緯の詳細を公表 |
| 柏厚生総合病院(千葉県柏市) | 10月15日 | 16日に該当職員を解雇と公表 |
| 済生会八幡総合病院(北九州市) | 10月16日 | 事実関係を確認中 |
JR札幌病院の件は、13日の発表と病院のコメントが報じられています(札幌テレビ放送)。
柏厚生総合病院の第1報は、職員が院内で撮影した画像・動画を個人のSNSに投稿したと説明しています(柏厚生総合病院)。
4病院のうち、処分まで公表したのは2病院です。
病院の指針は院内の撮影をどう扱っているか
済生会八幡総合病院は、公式サイトで医療安全管理指針を公開しています。
その中に、「院内における患者・職員の写真・動画撮影、また録音などを含め患者・職員の個人情報保護に留意する」という一文があります(福岡県済生会八幡総合病院)。
病院として、院内での撮影が個人情報の問題になり得ることを前提にしていたことが分かります。
また「患者の権利」のページには、
「診療過程で得られた個人情報とプライバシーを守られる権利」が挙げられています(福岡県済生会八幡総合病院)。
今回の件がこれらの指針とどう関わるのかは、次の報告を待つ必要があります。
済生会八幡総合病院の件のQ&A
Q1. 病院は投稿があったことを認めたのですか?
病院は、職員がSNSに投稿した患者に関する動画がネット上に出ているという情報を把握したと書き、謝罪しています。
ただし「事実関係の確認を進めている」段階で、経緯の詳しい説明はまだありません。
Q2. 投稿したのは看護師ですか?
確認されていません。
病院の謝罪文も、確認できた報道(スポニチアネックス)も「職員」と書いており、職種は示していません。
看護師とする情報はSNS上のもので、裏付けは取れていません。
Q3. 職員は処分されたのですか?
10月17日朝の時点で、処分は発表されていません。
病院は「事実関係を確認次第、当院の規程等に基づき厳正に対処する」としています。
Q4. ほかの病院でも同じことが起きたのですか?
10月には千葉西総合病院、JR札幌病院、柏厚生総合病院でも、職員による患者や院内の撮影・投稿が公表されました。
千葉西総合病院と柏厚生総合病院は、職員の解雇を公表しています。
Q5. 冒頭の考察は確定した情報ですか?
いいえ、編集部の予想です。
病院の謝罪文と他病院の前例をもとに、次の報告で示されそうな点を読んだもので、
病院が発表した内容ではありません。
今後の見通し
今後の焦点は、病院の第2報がいつ、どこまで書くかです。
特に関わった職員の人数と役割、投稿の公開範囲、患者や家族への対応が注目されます。
柏厚生総合病院は第1報で「SNS利用に関する教育を強化」すると書いており(柏厚生総合病院)、
済生会八幡総合病院がどんな再発防止策を示すかも見どころになります。
職種を明かすかどうかも、引き続き注目点です。
一方で、SNS上の情報をもとに投稿者や患者を探す動きは、
新たなプライバシーの問題を生みかねません。
確かな情報は、病院の公式発表と報道で確かめるのが安心です。
まとめ
- 済生会八幡総合病院は10月16日に職員のSNS投稿について謝罪
- 病院は事実関係を確認中で、処分は未発表
- 投稿者が看護師かどうかは確認されていない
- 10月は4病院で同種の件が公表され、2病院が解雇を公表
- 次の報告では人数と役割・投稿の範囲・再発防止策が焦点になると予想
病院は「わかりましたら改めて報告する」としています。
続報が出た段階で、何が確定し、何が残ったのかをもう一度確かめたいところです。