【結論】板井三那子さんは1994年福岡県生まれ、広島市立大学大学院に在籍するアーティストです。
- 1994年、福岡県生まれ。読みは「いたい・みなこ」
- 両親は音楽家と地質学者
- 2013年に広島市立大学芸術学部へ入学
- 2019年から広島の市営基町アパートに居住
- 2022年度から同アパートの自治会長
- 板井三那子さんの生い立ちと学歴
- 美大の大学院生が自治会長になった理由の考察
- アーティストとしての作品と手法
- 「Dearにっぽん」放送日と、この回の注意点
2026年8月23日(日)午前8時25分から、NHK総合で「Dearにっぽん」が放送されます。
回のタイトルは「“わやな町”に生きて〜広島 若き自治会長の奮闘記〜」です。
主人公として登場するのが板井三那子(いたい・みなこ)さん。
広島の巨大団地「基町アパート」で自治会長を務める、現役の大学院生でありアーティストです。
「団地の自治会長」と聞いて多くの人が思い浮かべる年齢層とは、明らかに違います。
この記事では、その経歴を整理していきます。
【考察】なぜ美大の大学院生が団地の自治会長になったのか
ここからは編集部の考察です。
結論から書きます。
板井さんにとって自治会長は「地域貢献」ではなく、作品を作るための方法そのものだと考えています。
ボランティアで引き受けた役職ではなく、制作の現場に立つための手段だという見方です。
そう考える理由を6つ挙げます。
理由1:もともと「対話をベースにした芸術実践」の人だから
板井さんの経歴には、2013年の広島市立大学芸術学部入学以降「対話をベースにした地域での芸術実践」を中心に活動してきたと記されています(TD)。
つまり学部時代からすでに、人と話すことが制作の中身でした。
自治会長は、その延長線上にある役割だと考えられます。
理由2:基町アパートとの出会いが「作品」だったから
板井さんが基町アパートに関わるきっかけは、先輩アーティストに誘われて参加した朝のラジオ体操でした。
そこで彼女がしたのは、集まっていた高齢者の一人に使い捨てカメラを預けることです。
1週間後に返ってきたフィルムには「多国籍で面白い写真」が写っていたといいます。
関わりの入り口が、最初から制作だったわけです。
理由3:通うのではなく「住む」ことを選んでいるから
板井さんは2019年から基町アパートで暮らしています。
2026年の放送時点で、居住は7年目にあたります。
取材で通う立場なら自治会長は引き受けられません。
住民であることが先にあり、その結果として役職が来たという順番です。
理由4:作品の手法が「憑依芸」だから
板井さんは自身の手法を「憑依芸」と表現しています。
街で知り合った人に成り切り、その人の話し方まで含めて主観的に再現するという方法です。
2021年のパフォーマンス作品《爆ド宮島汽水航路》では、原爆ドームを「爆ド」と呼ぶ被爆者の男性や、駅前で一人ラップをする若者が再現されました。
この手法は、相手と長く同じ場所にいなければ成立しません。
理由5:本業が「つなぎ手」を育てる仕事だから
板井さんはHACH(広島芸術都市ハイヴ)のスタッフでもあります。
これは広島市立大学が文化庁の助成を受けて実施する事業で、芸術と地域をつなぐ「メディエーター」を育てることを目的としています。
つなぎ手の育成が仕事である以上、自分自身がその実例になる必要があります。
自治会長という立場は、その最も分かりやすい形だと予測します。
理由6:「アーカイブできないもの」を追っているから
板井さんは、記録することの限界についてこう語っています。
被爆体験のある人と一対一で話すと「楽しいこともあった」という話が出るのに、カメラを向けると途端に「被爆者」の顔になる——と。
取材者の立場では届かない層があるという自覚です。
だとすれば、住民として日常の中に居続けること以外に方法がないという結論になります。
自治会長という役職は、その最短ルートだったと考えます。
以上はあくまで公開情報にもとづく考察・推測であり、ご本人が語った動機ではありません。
板井三那子さんの経歴
公開されている経歴を年表にまとめます。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1994年 | 福岡県で、音楽家と地質学者の間に生まれる |
| 2010年 | 福岡県立太宰府高等学校に入学。人体像を作りはじめる |
| 2013年 | 広島市立大学芸術学部に入学 |
| 2019年 | 同大学院 芸術学研究科 造形芸術専攻 博士前期課程を修了 |
| 2019年 | 市営基町高層アパートで暮らしはじめる |
| 2022年度 | 基町アパートの自治会長に就任 |
注目したいのは2010年の高校入学時点で「人体像を作りはじめる」と記録されている点です。
大学で始めたのではなく、高校生の時点ですでに立体を作っていたことになります。
学部時代の専攻は彫刻で、大学院では総合造形芸術専攻の博士後期課程に籍を置いています。
公民館・公園・神社・河川敷といった街中の公共空間での活動に力を入れている、というのが本人の説明です。
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主な展覧会・作品
公開されている主な展覧会は次のとおりです。
| 年 | 展覧会・作品 | 会場 |
|---|---|---|
| 2022年 | サイバー獅子舞DJ | 横川商店街劇場 |
| 2021年 | 爆ド宮島汽水航路-コロナ禍における遊びのブンカケン- | アートギャラリーミヤウチ |
| 2020年 | 「基町文化研」展 | オルタナティブスペースコア |
タイトルを並べると傾向が見えてきます。
獅子舞、汽水、ブンカケン(文化研)——いずれも地域に既にあるものを、ずらして名づけ直しているのが特徴です。
2023年には、板井さんが基町アパートの地下倉庫で見つけた古い神輿から着想した展示装置も発表されています。
「Dearにっぽん」放送前に知っておきたいこと
1つ、視聴前に押さえておきたい点があります。
2026年8月23日の放送は初回放送ではなく再放送です。
NHKの番組公式ページには、この回の初回放送日が2025年10月12日(日)と明記されています(NHK)。
つまり番組内で紹介される肩書きや年齢は、2025年10月時点のものということです。
番組では板井さんが「30」と紹介されますが、これは初回放送当時の表記にあたります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 番組名 | Dearにっぽん |
| 回タイトル | “わやな町”に生きて〜広島 若き自治会長の奮闘記〜 |
| 放送日時 | 2026年8月23日(日)午前8:25〜8:50 |
| 再放送 | 2026年8月27日(木)午前1:35〜2:01 |
| 放送波 | NHK総合 |
| 語り | milet |
| 初回放送日 | 2025年10月12日(日) |
なお回タイトルの「わやな」は、広島などで使われる方言で「めちゃくちゃな」「収拾がつかない」といった意味合いの言葉です。
よくある質問
Q1. 板井三那子さんの読み方は?
「いたい・みなこ」です。姓は「いたい」と読みます。
Q2. 何歳ですか?
公開されているのは1994年生まれという情報までです。
番組では「30」と紹介されますが、それは初回放送の2025年10月時点の表記です。生まれ月が公表されていないため、2026年8月時点の年齢は本記事では断定しません。
Q3. 出身はどこですか?
福岡県です。高校は福岡県立太宰府高等学校で、大学進学を機に広島へ移りました。ご本人も「私は福岡県の出身ですが」と語っています。
Q4. 今も学生なのですか?
取材時点では広島市立大学大学院の博士後期課程に在籍していました。2026年8月時点で在籍を継続しているかは公表されていないため、断定はできません。
Q5. 今も自治会長を続けていますか?
就任は2022年度からと記録されていますが、2026年時点で継続しているかどうかは確認できませんでした。基町アパートの自治会はコアごとに17あり、役員は入れ替わります。
Q6. 作品はどこで見られますか?
基町アパート内のギャラリーUnité(ユニテ)などで、基町プロジェクトの展示が随時開かれています。各拠点は原則木曜〜日曜の12:00〜17:00が開所日です。訪問前に基町プロジェクト公式サイトで最新情報をご確認ください。
今後の見通し
基町アパートは、いま大きな転換点にあります。
板井さんが関わってきた17号棟は建て替えが決まっており、広島市は中層棟の廃止方針も示しています。
そのなかで板井さんが口にしていたのが「まちの美しい終わらせ方」という言葉でした。
残すか壊すかの二択ではない、第三の道を探す姿勢です。
2026年9月10日から13日には、基町プロジェクトが「基町ののこし方」と題した展示をUnitéで開催予定です。
放送をきっかけに関心を持った人が実際に足を運べるタイミングが、すぐ後に控えていると予測します。
まとめ
板井三那子さんは1994年福岡県生まれのアーティストです。
広島市立大学芸術学部から大学院へ進み、彫刻・総合造形を専攻してきました。
2019年から広島の市営基町アパートに住み、2022年度から自治会長を務めています。
HACH(広島芸術都市ハイヴ)のスタッフとして、芸術と地域をつなぐ人材の育成にも関わってきました。
「Dearにっぽん」の放送は2026年8月23日(日)午前8時25分から。
ただし初回放送は2025年10月12日で、今回は再放送にあたる点にご注意ください。