ガバメントハンターになるには?小諸市の採用実例から見る資格と手順

【結論】ガバメントハンターになる道は狩猟免許→猟友会→自治体の採用選考という順番です。

  • 資格:狩猟免許(都道府県が実施する試験)
  • 銃を使う場合:免許とは別に警察の所持許可が必要
  • 実績づくり:地元の猟友会に入って活動する
  • 採用:自治体の募集に応募(小諸市は書類選考+面接)
この記事で分かること
  • 小諸市が実際に1人を採用したときの流れ
  • 狩猟免許の区分と、銃を持つために必要な手続き
  • 「未経験でも応募できるのか」への答え
  • 求人がどこに出るのか、いつ出るのか

クマ被害の深刻化で一気に知られるようになったガバメントハンター
2026年8月4日にはテレビ東京が長野県小諸市に密着します。
「自分もなれるの?」
「どうやったら就けるの?」
という疑問に、実際の採用事例から答えます。

目次

【考察】いちばんの関門は資格ではなく「募集がないこと」だと考える

ここからは編集部の考察です。
結論から言うと、難しいのは免許を取ることではなく、募集に出会うことだと考えています。

理由1:ポストの数が圧倒的に少ない

小諸市は2011年からこの仕組みを続けている全国有数の先行自治体です。
それでも2025年度までの職員は2人
2026年度に1人増えて3人になりました(NBS長野放送)。
15年で3人です。
つまり欠員や増員が出たときにしか椅子は空きません
資格を持っていても、タイミングが合わなければ応募先すら存在しないことになります。

理由2:狩猟免許そのものは誰でも受けられる

一方で、入口の資格は特別なものではありません。
狩猟免許は都道府県が実施する試験で、
網猟・わな猟・第一種銃猟・第二種銃猟の区分から選んで受験します。
小諸市の児玉翔さんも、
パーソナルトレーナーとして働きながら知人に勧められて2024年に取得しました。
特別な家系や職歴が前提になっているわけではないのです。

理由3:ただし国が予算を付け始めた=これから増える可能性が高い

状況は変わりつつあります。
環境省はクマ対策として約34億円を補正予算案に計上し、
そこにガバメントハンター雇用の人件費を含めました(NHK)。
長野県では2025年10月、県議会の有志が知事に県全体での導入を要望しています。
予算と政治的な後押しが揃った以上、
今後2〜3年で募集自体は明確に増えると予想します。
以上は制度の動きからの推測であり、確定した計画ではありません。
あくまで考察としてお読みください。

小諸市が実際にたどった採用の流れ

2026年度の採用は、実際にこう進みました。

時期できごと
2025年12月小諸市が新たなガバメントハンターの募集を開始
選考書類選考と面接審査を実施
採用決定市内南ヶ原の児玉翔さん(32歳)が合格
位置づけ野生鳥獣対策に専従する「集落支援員」
2026年4月会計年度任用職員として農林課に着任

募集の背景として市が挙げたのは、
農作物被害などへの現場初動対応力と、
2025年9月に始まった緊急銃猟制度への組織的な対応力の強化でした(コミュニティテレビこもろ)。

応募人数、応募資格の詳細(必須免許の種類など)、報酬額は公表されていません。次回の募集予定についても発表はありません。

合格した人が持っていたもの

児玉さんが採用時点で備えていた条件を並べると、
求められる人物像が見えてきます。

免許銃猟・わな猟の2種(2024年取得)
実務経験地元の猟友会に所属して活動
居住地小諸市内(南ヶ原)
年齢32歳
体力前職はパーソナルトレーナー
動機「地元のために狩猟免許を生かせないか」

ポイントは免許取得から採用まで約2年かかっていることです。
取ってすぐ応募したわけではなく、
その間に猟友会で経験を積んでいます。
免許は入場券であって、合格証ではないということでしょう。

銃を使うなら手続きは二段構え

混同されやすいのが狩猟免許と銃の所持許可です。
この2つは別の制度になります。

狩猟免許は都道府県が出すもので、狩猟をしてよいという資格。
一方、猟銃を実際に持つには警察の所持許可が必要です。
小諸市の3人のうち、銃猟免許を持つのは桜井優祐さんと児玉さんの2人で、
佐藤勝弥さんはわな猟の免許で活動しています。

つまりわな猟だけでもガバメントハンターは務まります
シカやイノシシの日常的な管理は、わなが主力だからです。
実際、小諸市ではニホンジカの捕獲数が年間約7倍に伸びたと報じられています(関西テレビ)。

向いている人・覚悟がいる点

採用された人の経歴と、報道されている仕事の中身を突き合わせると、
向き不向きがある程度は見えてきます。

まず体力
業務は山林の獣道を歩いてわなを確認して回ることが軸です。
やぶを分け入る場面もあり、整備された道ばかりではありません。
児玉さんが前職でパーソナルトレーナーだったことは、
この点で偶然以上の意味があると言えます。

次に事務処理能力
ここが見落とされがちです。
動物の捕獲許可の手続き、国の補助金の申請といった書類仕事があり、
狩猟の腕だけでは務まりません。
山を歩ける人と書類を通せる人、その両方であることが求められるわけです。

そして住民対応
「畑のあぜを踏まれて、どうにかならないか」
といった相談の電話を受け、現場に出向いて説明する。
行政の窓口としての役割も担います。

最後に覚悟がいる点として、危険と雇用の不安定さがあります。
共同通信の配信記事は、クマと至近距離で対峙した経験を伝えつつ、
「危険と隣り合わせ」「デスクワークとの二重負担」という言葉を並べました。
そのうえで任用形態は単年度契約が基本です。

よくある質問

Q1. 公務員試験を受ける必要がありますか?

小諸市のケースでは書類選考と面接審査でした。児玉さんの任用形態は会計年度任用職員で、正規職員の採用試験とは別枠です。自治体や募集ごとに条件は異なります。

Q2. 未経験でも応募できますか?

応募資格は公表されていません。ただし採用された児玉さんは免許取得から約2年の猟友会活動を経ています。まったくの未経験では厳しいと考えるのが現実的でしょう。

Q3. 求人はどこに出ますか?

自治体の公式サイトの職員募集ページに掲載されるのが通常です。小諸市も市のオフィシャルサイトで会計年度任用職員の募集情報を公開しています。常時掲載ではないため、定期的な確認が必要です。

Q4. 市外に住んでいても応募できますか?

公表されていません。ただし採用された児玉さんは市内在住で、動機も「地元のために」でした。地域の実情に詳しいことが実務上有利に働くのは間違いありません。

Q5. どんな仕事をすることになりますか?

山林でのわなの設置・確認、住民からの通報対応、野生鳥獣の捕獲と管理が中心です。加えて捕獲許可の手続きや国の補助金申請といった行政事務もあります。現場と机の両方を担う仕事です。

Q6. 年齢制限はありますか?

公表されていません。小諸市の3人は2026年4月時点で29歳・32歳・41歳です。体力が求められる仕事である一方、経験も重視されるため、幅広い年代が現役であることが分かります。

今後の見通し

2025年度のクマによる人身被害は全国で過去最悪の水準に達し、
長野県内でも過去10年で最多の16人が被害に遭いました。
猟友会員の減少も続いています。
この状況で、自治体が自前で人材を抱える動きは強まると見られます。

ただし待遇の問題は残ります。
会計年度任用職員という単年度契約が基本である以上、
「一生の仕事」として選べるかは各自治体の設計次第です。
8月4日の放送が給与や手当を扱うのは、
まさにこの点を可視化するためでしょう。

まとめ

ガバメントハンターになる道筋は、
狩猟免許を取る→猟友会で経験を積む→自治体の募集に応募するという3段階。
小諸市の実例では、免許取得から採用まで約2年かかっています。

最大の関門は資格ではなく、募集が出るタイミングです。
ただし国の予算が付き始めたことで、
今後は状況が変わる可能性があります。
放送は8月4日(火)23時06分、テレビ東京です。

参照リンク

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