指点字とは?福島智が使う通訳の仕組みと点字端末ブレイルセンス

【結論】指点字とは、点字タイプライターのキーを打つ要領で、相手の指をタップして文字を伝える方法です。福島智さんは、これで話を受け取り、声で返します。

本記事はプロモーションを含みます。

  • 指点字は、福島さんの指を点字のキーに見立ててタップする方法
  • 横に通訳者がつき、手と手を重ねた状態を本人は「接続」と呼んでいる
  • 会話のタイムラグは、外国語の通訳を介した対話より短い
  • 読書やネットは点字情報端末「ブレイルセンス」で行っている
  • 端末には点字書籍が約7000冊分、テキスト書籍が約1000冊入っている
  • 放送は2026年8月24日(月)20:00〜 NHK Eテレ「ハートネットTV」

NHK Eテレ「ハートネットTV」に、盲ろうの大学教授福島智さんが登場します。
目が見えず耳も聞こえない人が、どうやってインタビューに答えるのか。
その答えが指点字です。
ここでは、その仕組みだけに絞って整理します。

この記事で分かること
  • 指点字の具体的な打ち方と、通訳者の役割
  • 会話のスピードはどれくらいか
  • 読書・ニュース・メールをどうしているか
  • 漢字はどう扱っているのか
目次

【考察】なぜ福島さんは「自分から話しかけない」のか

ここからは編集部の考察です。
福島さんは声を出して話せます。18歳まで聞こえていたので、発話に問題がありません。
それなのに、本人は「よほどのことがない限り、僕が話しかけるのは、通訳者と接続しているときです」と述べています(nippon.com)。
話せるのに、自分からは話しかけない。

結論から言うと、
福島さんにとって会話とは「発話」ではなく「往復」だからだと考えます。
そう考える理由を6つ挙げます。

理由1:本人が理由を明言している

これは推測ではありません。
福島さんは「コミュニケーションは話せるだけじゃダメなんです。相手の話を聞けなければ一方通行ですから」と述べ、「つまり相手の話を聞ける状態でしか話しません」と続けています。
言葉を出す能力と、会話が成立することを、はっきり分けています。

理由2:「接続」という言い方をしている

福島さんは通訳者がそばにいる状態を「接続」と表現します。
これは比喩ではなく、通訳者が手と手を重ねて寄り添っている状態を指す文字どおりの表現です。
接続が切れている間は、受け取る側の回線がない、ということになります。

理由3:カラオケに行かない理由も同じ形をしている

面白い証言があります。
福島さんはカラオケに行きません。理由は「フィードバックがないと、音程を保てませんから」
高校ではバンドを組み、作詞作曲もしていた人です。
それでも歌わないのは、出した音が返ってこないから
会話の話と、まったく同じ構造です。

理由4:孤独を「宇宙空間」にたとえている

18歳で失聴したときの感覚を、福島さんは「たった一人で宇宙空間に放り込まれたような感じ」と表現しています。
そして、その中身をこう説明しています。
「宇宙空間の中では、自分から光を放つだけでは、明るさは存在しないんです。何か反射するものがないと限りなく暗い」
返ってくるものがあって初めて、自分が存在していると感じられるという話です。

理由5:それが観念でなく「即物的」だと言っている

ここが重要です。
福島さんは上の感覚について、「観念的にではなく、即物的に、物理的に感じられる」と述べています。
ここは編集部の見立てですが、指点字が触覚である以上、会話は文字どおり物理的な接触です。
比喩が比喩で終わらない条件が、最初からそろっていると考えます。

理由6:コロナ禍の困りごとが、それを裏づけた

福島さんは「われわれは手で触れ合わないと話ができないので、三密のうちの密接と密集を避けることは不可能」と述べています。
そして「それを避けろというのなら、話をするなということになる」と。
会話が身体の接触そのものであることが、この時期にはっきり表に出ました。

ここから先は予測です。
放送ではインタビュー形式と案内されているので、指点字の通訳者が画面に映る可能性が高いと見ています。

以上はあくまで編集部の考察です。
福島さんが「会話とは往復のことだ」という言い方をした記述は確認できていません。

指点字の仕組みを整理する

項目内容
方式点字タイプライターのキーを打つ要領で、相手の指をタップする
使う感覚指先の触覚
考案者福島さんの母・福島令子さん
広がり改良され、盲ろう者の即時のコミュニケーション手段のひとつとして普及
受け取り通訳者が対話相手の発言を指点字に変換して伝える
返答福島さんが声を出して話す
速さタイムラグは外国語の通訳を介した対話より短い

取材した記者は、この様子を「目の前にいる人物が光と音のない世界に生きているのを感じさせないほど、自然なやりとりで会話が進む」と書いています。
問いを発すると瞬時に指へ伝わり、すぐに声で答えが返ってくるという速さです。

点字や指点字について、自分でも学んでみたい方向けのリンクを置いておきます。

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※在庫や価格は変動します。リンク先でご確認ください。

読書とニュースは「ブレイルセンス」で

会話は指点字ですが、読み書きは別の道具を使っています。

項目内容
機器名点字情報端末「ブレイルセンス(Braille Sense)」
表示点字が32マスのディスプレイに出て、指で読み取る
できること点字データの入出力、インターネット接続、メールの送受信
入っている本点字書籍 約7000冊分/テキスト書籍 約1000冊
価格の実感公的補助を使っても20万円ほどの自己負担が必要と本人が説明

福島さんは、この端末についてこう述べています。
「視覚障害者の場合は、スマートフォンの音声読み上げ機能で聞くことができますよね。でも私たち盲ろう者にとっては、点字出力がないと分かりません」
音声で代替できない、という点が決定的です。

価格については「マーケットが小さいから高いんですよ」とし、「そういう、障害ゆえのいろんな追加的な支出があるんです」と続けています。

漢字はどう扱っているのか

日本語には漢字があります。点字はどうしているのか。
福島さん本人の説明が、そのまま答えになっています。

方式内容現状
通常の点字6点式・かな表記日本ではこれが基本
漢点字8個の点で漢字を表す正式な点字としては認定されていない
6点漢字6点で漢字を表す同じく認定されていない

福島さんはかつて8点式の漢点字をある程度学んでいたものの、実際に用いているのは通常のかな表記の点字だとしています。
必要なときは詳細読みコマンドでどの漢字かを確認する、という運用です。

もうひとつ興味深い証言があります。
「漢字の形はイメージできなくても、どういう意味で、どんな時に使うかは分かるんです」
そして広辞苑もテキストデータになっており、愛読書のひとつとしてしょっちゅう調べていると述べています。

それでも困ることはあるそうです。講演で使う「ダイ」がどの漢字か(台所の「台」か)を、周囲に尋ねることがあると本人が語っています。

誤解しやすい点

誤解されやすい書かれ方確認できること
指点字は手話の一種点字のキーを打つ要領で指をタップする方法
会話はゆっくりになるタイムラグは外国語通訳より短い
返事も指点字返事は声を出して話す
スマホの読み上げで足りる音声は届かないので点字出力が必須
漢字の点字が公式にある漢点字も6点漢字も正式な点字とは認定されていない

よくある質問

Q1. 指点字は誰が考えたのですか?

福島智さんの母・福島令子さんです。
とっさの思いつきをもとに改良が加えられ、広まりました。

Q2. 誰でも打てるようになりますか?

福島さんの場合は専門の指点字通訳者がついています。
取材記事には春野ももこさん、前田惇美さんという通訳者の名前が出ています。

Q3. 一人でいるときはどうしているのですか?

研究室とトイレの往復は介助なしで行っていると記載されています。
情報の受け取りは、点字情報端末を使います。

Q4. ニュースはどうやって知るのですか?

ブレイルセンスをインターネットに接続して読みます。
取材時にも、その日のトップニュースを端末で読み上げてみせたと書かれています。

Q5. 音楽は今もやっていますか?

高校ではバンドを組み、作詞作曲もしていました。
失聴後も遊びでピアノを弾いたり、イベントに向けて作曲したりすることはあると述べています。
ただしカラオケには行きません

Q6. 放送はいつですか?

2026年8月24日(月)20時00分から20時30分、NHK Eテレ「ハートネットTV」です。
タイトルは「インタビュー 盲ろうの大学教授・福島智〜苦悩と、生きる〜」です。

まとめ

指点字は、点字タイプライターのキーを打つ要領で相手の指をタップする方法です。
福島智さんはこれで話を受け取り、声を出して返します
タイムラグは外国語の通訳を介した対話より短い、と取材で報告されています。

読書やニュースは点字情報端末ブレイルセンスで行い、端末には点字書籍が約7000冊分入っています。
本人は会話について「相手の話を聞ける状態でしか話しません」と述べています。
2026年8月24日(月)20時からのNHK Eテレ「ハートネットTV」で、その様子が見られます。

参照リンク

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