【結論】池澤春菜さんの台湾本は3冊。最新刊は2026年5月1日発売の『台湾、お菓子の旅』です。
- 2017年の1冊目では訪台「40回以上」と書いていた
- 2018年の2冊目では「50回に迫り」に
- 2026年の3冊目では「70回以上」まで増えた
- テーマもごはん→お菓子へ絞り込まれている
- 台湾本3冊の書名・出版社・刊行日・価格
- 訪台回数が本ごとにどう増えたか
- 最新刊『台湾、お菓子の旅』が前2冊と何が違うのか
- SF作家としての顔との関係
2026年8月11日(火)21時30分、
NHK Eテレ「心おどる あの人の本棚」に
池澤春菜さんが出演します。
声優、SF作家、書評家……と肩書きが多い人ですが、
じつはもうひとつ「台湾の人」という顔があります。
台湾についての本を、9年かけて3冊出しているのです。
【考察】なぜ池澤春菜さんの台湾本は「ごはん」から「お菓子」に狭まったのか
ここからは編集部の考察です。
結論を先に言うと、訪台回数が増えすぎて、広いテーマでは書けなくなったからだと考えています。
理由を7つ挙げます。
理由①:回数が実際に増え続けているから。
1冊目の紹介文で池澤さんは
「台湾が大好き、40回以上、たぶんもうすぐ50回近く行っている」と書いています(版元ドットコム)。
2026年の最新刊の紹介では「70回以上」。
9年で30回近く増えた計算です。
理由②:2冊目の時点ですでに範囲を広げきっていたから。
『おかわり最愛台湾ごはん』の紹介文には
「台北、花蓮、宜蘭、高雄、澎湖……オール台湾」とあります(版元ドットコム)。
離島まで行ってしまった以上、
3冊目で「地域を広げる」路線は取れません。
理由③:ページ数が増えていないから。
1冊目128ページ、2冊目112ページ、3冊目160ページ。
体験の量は倍近くになっているのに、
器はほぼ同じです。
入れる物を絞るしかありません。
理由④:ガイドブックからエッセイに寄っているから。
1冊目・2冊目は「ガイドブック」と明記されていましたが、
3冊目は版元の紹介で「エッセイ集」と書かれ、
「台湾スイーツ案内つき」と案内のほうが付録扱いになっています(版元ドットコム)。
理由⑤:出版社が変わっているから。
1冊目・2冊目はKADOKAWA、
3冊目は主婦と生活社。
版元が替われば企画の立て方も替わります。
同じシリーズの続刊ではなく、
作り直された1冊とみるべきです。
理由⑥:この間に本人が小説家になっているから。
2冊目(2018年)と3冊目(2026年)のあいだに、
池澤さんは2021年に星雲賞・日本短編部門を受賞し、
2024年には初の短編集を出しています。
書き手としての力点が変わった期間です。
理由⑦:お菓子は「日台の関係」を語れる題材だから。
3冊目には、お菓子そのものだけでなく
「お菓子を巡る日台の数奇な縁」も書かれていると
刊行イベントの案内で紹介されています(誠品生活日本橋)。
食べ歩きの記録から、歴史の話へ踏み込んだということです。
ここから先は予測です。
この流れなら、4冊目があるとすれば
さらに狭い対象(茶、あるいは特定の街)になるとみています。
ただしこれは刊行データからの推測にすぎず、
次作の予定が発表されているわけではありません。
台湾本3冊の刊行データ
| 書名 | 出版社 | 発売日 | 体裁・価格 |
|---|---|---|---|
| 最愛台湾ごはん 春菜的台湾好吃案内 | KADOKAWA | 2017年8月5日 | A5判128ページ/1,540円(税込) |
| おかわり最愛台湾ごはん 春菜的台湾好吃案内 | KADOKAWA | 2018年7月27日 | A5判112ページ/1,540円(税込) |
| 台湾、お菓子の旅 | 主婦と生活社 | 2026年5月1日 | A5判160ページ/1,980円(税込) |
3冊ともA5判で揃っています。
最新刊だけページ数と価格が上がっており、
いちばん厚い1冊になりました。
訪台回数は本ごとにどう書かれてきたか
おもしろいのは、
回数が本の紹介文に毎回書かれていることです。
並べると増え方が見えます。
| 時点 | 記載 | 出典 |
|---|---|---|
| 2017年 | 「40回以上、たぶんもうすぐ50回近く」 | 1冊目の紹介文(本人の言葉) |
| 2018年 | 「台湾渡航歴は50回に迫り」 | 2冊目の著者プロフィール |
| 2026年 | 「70回以上」「70回ほど訪台」 | 3冊目の紹介/刊行イベント案内 |
2017年から2026年までの約9年で、
おおむね20〜30回増えた計算になります。
本を出すために行っているというより、
行き続けた結果として本になっているように見えます。
1冊目『最愛台湾ごはん』はどんな本か
2017年8月5日刊行。
池澤さんにとって初の旅グルメガイドブックでした。
紹介文で本人はこう書いています。
「食べ物が美味しくて、人が優しくて、町並みが素敵で、
物価が安くて、治安が良くて、移動が楽ちんで、日本から近くて、ほどよくゆるくて……
全部当たっているけど、でもそれだけじゃない気がする」。
想定読者も明確です。
「台湾はもう何回か行って、定番の所は見たけど、
もっと何かないかな、という人に楽しんで貰えるといいな」。
初心者向けではないと最初から書いてある本です。
この本は2017年9月3日の朝日新聞朝刊で書評に取り上げられています。
2冊目『おかわり最愛台湾ごはん』で範囲が広がった
2018年7月27日刊行。
1冊目のわずか1年後です。
紹介文は「死ぬまでに一度は食べたい絶品を求めて台湾グルメ旅へ。
台北、花蓮、宜蘭、高雄、澎湖……オール台湾の美食が勢揃い!」。
台北中心だった1冊目から、
東部・南部・離島まで広がりました。
この本の著者プロフィールには、
台湾好きが食にとどまらないことも書かれています。
東京・小石川で変身写真館を手がけていた、という記載です。
3冊目『台湾、お菓子の旅』は「ひとり旅」の本
2026年5月1日刊行、主婦と生活社。
A5判160ページ、1,980円(税込)です。
版元の紹介文は
「大の台湾好き作家・池澤春菜が台湾の絶品スイーツを求めて一人旅するエッセイ集」。
前2冊が「案内」だったのに対し、
一人称の旅の記録に軸が移っています。
刊行を記念して、2026年5月16日に
誠品生活日本橋(COREDO室町テラス2階)で
トークイベントも開かれました。
定員50名の回です。
よくある質問(Q&A)
Q1. 池澤春菜さんの台湾本は何冊ありますか?
台湾を主題にした単著は3冊確認できます。『最愛台湾ごはん』(2017年)、『おかわり最愛台湾ごはん』(2018年)、『台湾、お菓子の旅』(2026年)です。
Q2. 台湾には何回行っているのですか?
最新刊の紹介と刊行イベントの案内では「70回以上」「70回ほど」とされています。2017年時点では「40回以上」でしたので、9年でおおむね20〜30回増えた計算です。
Q3. どの1冊から読むのがいいですか?
目的によります。お店を探したいならガイドブック型の1冊目・2冊目、読み物として楽しみたいならエッセイ型の3冊目です。3冊目にも「台湾スイーツ案内」は付いています。
Q4. 1冊目と2冊目は今も買えますか?
版元ドットコムの書誌では出版社在庫が「不明」となっています。刊行から年数が経っているため、新刊書店では入手しづらい可能性があります。電子書籍や図書館も選択肢です。
Q5. 台湾本とSF作家の顔は関係ありますか?
直接の関係は確認できていません。ただし2冊目(2018年)と3冊目(2026年)のあいだに、星雲賞・日本短編部門の受賞(2021年)と初短編集の刊行(2024年)があり、書き手としての活動が大きく動いた時期と重なっています。
Q6. 8月11日の番組で台湾の話は出ますか?
NHK Eテレ「心おどる あの人の本棚」は本棚がテーマの番組です。放送内容は編集部で事前に確認したものではないため、台湾の話題が扱われるかどうかは分かりません。
今後の見通し
3冊目が出たのは2026年5月。
まだ3か月ほどしか経っていません。
しばらくはこの1冊が最新刊であり続けるはずです。
注目したいのは間隔です。
1冊目と2冊目は1年差、
2冊目と3冊目は約8年差。
この空白期間に小説家としての仕事が入っており、
台湾本のペースは以前より落ちています。
放送をきっかけに検索が増えれば、
まず動くのは最新刊でしょう。
過去2冊は入手性の問題があるため、
電子書籍や図書館に流れる読者も出そうです。
まとめ
池澤春菜さんの台湾本は3冊。
2017年『最愛台湾ごはん』、
2018年『おかわり最愛台湾ごはん』、
2026年『台湾、お菓子の旅』です。
この3冊を並べていちばん目を引くのは、
紹介文に書かれた訪台回数が
40回以上 → 50回に迫る → 70回以上と増えていることです。
そして書く対象はごはんからお菓子へ狭まった。
行く回数が増えるほど、書く範囲が狭くなっている——
この本の並びは、そういう読み方ができます。