DENMETA Column.39:DENMETAが選ぶLOUD PARK歴代ベストアクト

[Category:Special Column・Artist: DENMETA(伝説のメタラー) ・Writer:DENMETA(伝説のメタラー)(漫画家・ライター・編集長)]


 

日本最大規模のハードロック/ヘヴィメタルのフェスティバル、LOUD PARK ラウドパーク。このフェスもすっかり歴史ある伝統行事となっており、この時点で既に10回開催、これを書いてる後日に行われる2016年度で11回目の開催となる。
と、2016年度のLOUD PARK開催前に、過去10回のLOUD PARKを振り返る。METAL JAPAN編集長の伝説のメタラーDENMETAは初開催時から10年間、欠かさずLOUD PARKに足を運び続けてきた。ここで過去10回のLOUD PARK歴代出演アーティストのライブでDENMETA個人が特に素晴らしいと思ったものを取り上げる。ランキング形式で発表。



10位:HIBRIA 2012年

歴代出演バンドの中でも屈指の歌唱力・演奏力の高さを誇ったHIBRIA。痛快な演奏と歌もさることながら、PANTERAのカヴァー、終盤にIuri Sanson(Vo)がサッカー日本代表ユニフォーム(?)に着替えてのパフォーマンスなど、エンターテインメント・ショウとしての楽しませ方も抜群だった。



9位:LIMP BIZKIT 2011年

LOUD PARKの歴史の中でも特に出演するに至って大きな騒ぎを起こしてくれた彼ら。騒がれただけあってライブの内容もこの年の出演アーティストの中で最も派手でぶっ飛んでいた。真面目に演奏しなかったり(いつもなんだが)、観客を何十人とステージに上げたり。尤も、来ていた観客の半数以上が彼らのライブを観ずして帰っていったのが当時を知る人々の間でよく語り草となっているが、筆者は本当に観て良かったと思っている。こうして当時の様子を語れるというのがまた誇らしい。



8位:MEGADETH 2009年

開催10回目を締めくくった2015年時も思い出深いライブだったが、MEGADETHのライブはこの頃が最高のコンディションだった。Marty Friedmanに勝るとも劣らぬギタープレイヤーChris Broderickが加わって間もない頃、そしてバンド復活後のアルバムでは最高傑作と名高い「ENDGAME」を引っ提げてのライブ、この時代辺りまでは原キーで申し分なき演奏。2009年はMEGADETHが最高に熱い一年であった。



7位:UNISONIC 2011年

一体どんなことを期待して良いのかよくわからなかったバンド。当時はまだ一枚もアルバムが出てなかったし。元HELLOWEENのメンバーによるバンドだが現状を考えるとHELLOWEENのヒットナンバーを期待して良いものなのかもわからず。とりあえず次に出てくるTRIVIUMを待ちながらぼんやり眺めていたが、思いっきり油断していたところでHELLOWEENの名曲Future Worldをやり出し一気に目が覚めた。そこから更にI Want Outを演奏、会場は凄まじく熱気に満ち溢れた。Michael KiskeがHELLOWEEN脱退後、HELLOWEENの代表的ナンバーを歌ったのはこれが初めて。実に特別な瞬間だった。



6位:DIO 2006年

アーティストの“生歌”にここまで感動したライブはこれより他に無い。非常に力強く、それでいて気品のあるRonnie James Dioの歌唱、心の底から「歌がうまい」と思った。まだ当時十代でヘヴィメタルを聴き始めて1年ぐらいだった若造の筆者の心に強く響いた。全くもって彼はどんな世代の人でも沸かせる偉大なるアーティストだ。翌年にHEAVEN AND HELLというロニーヴォーカルのBLACK SABBATHでの活動も実に生き生きしていて感心した。そんな人が2010年に亡くなろうとは。未だに僅かながらこの現実を受け入れられてない。この先10年は軽く現役でい続けるだろうと思える人だった。若いメタルヘッズにもどんどん生歌を聴いてもらいたいシンガーだった。これを書いてる現在もまだロニーを追悼する行事はよく行われ、ロニーの偉大さを後世に教え広めてくれる人が大勢いるが、それでも悔やまれる。



5位:ARCH ENEMY 2015年

10年間のうち6回LOUD PARK出演したARCH ENEMY。どれも大勢の観客を集め盛り上がったが、中でも開催10回目を記念する2015年度は最高にスペシャルだった。始まるやいなやパイロ演出炸裂。LOUD PARKでパイロが使われるのは2008年のSLIPKNOT以来、2組目のことでこれにまず驚いた。そして事前にアナウンスしていた通り、元メンバーのChristopher AmottにJohan Liivaが登場。15年ぶりに男メタルのARCH ENEMYが帰ってきた。これを一度で良いから観てみたいと思っていたので嬉しかった。何から何まで特別。ARCH ENEMYは日本のバンドかと思えるほど頻繁に日本でライブをやっているにも関わらず毎回マンネリ感皆無だから本当に彼らには感服する。次にLOUD PARKに出演が決まればMichael Amottはラウパ出演10回達成となるが、そのときはそれを記念して更にまたスペシャルなものになると期待してると。Angela Gossowもこのときだけ特別に出演とか。



4位:SABATON 2015年

伝説的初来日公演となった2015年度のSABATON。戦車のセットを持ってきてもいるし、面白いライブになりそうなことは誰もが予感していただろう。しかしそれにしても面白すぎた。見た目のインパクト、メンバーとのコント的やり取り。Joakim Brodenの「バカ!」発言には面食らった。会場全体が大ウケ。LOUD PARKを大きく賑わせたアーティストは数多くいるがLOUD PARK出演によってこれほどまでに評価を上げたアーティストは彼らが史上初だ。この先もSABATONの様にLOUD PARKきっかけでブレイクするHR/HMバンドが次々と出てきたら良いなと思った次第である。



3位:AVENGED SEVENFOLD 2010年

A7Xは有名になって以降、いつだってメタルシーンの中心にいて活躍し続けているが、彼らの来日公演史上最も反響が大きかったのはやはりこの2010年のLOUD PARKでのライブだろう。この前年にドラマーのThe Revが急逝。今後どうなっていくのか大きく注目されたが、代わりにドラマーを務めたのがMike Portnoyというビッグネーム。彼がLOUD PARK出演直前にDREAM THEATERを脱退したのがまた凄い。そしてこの年に発売したアルバム「NIGHTMARE」はバンド初の全米チャート1位獲得。話題満載。ライブはRevを追悼するような内容になると予想はついていたものの、それでも自分で想像していたのとはまた違うような感じで大きく感動。それ以前からA7Xは良いバンドだとは思っていたが、このライブで彼らは21世紀最高峰のメタルバンドだと確信した。



2位:BABYMETAL 2013年

歴史が変わる瞬間だった。このライブからBABYMETALはメタルシーンを変えたと言っても過言ではない。BABYMETALの出演がアナウンスされたとき、BABYMETALやプロモーターのCreativeman社はまるで犯罪者の様で目で見られた。「こんなのがLOUD PARKに出るなんて最悪だ」「メタルフェスを汚してる」と。LOUD PARKに来る客、行こうかどうか迷ってる客の9割はBABYMETALのことをメタルの皮をかぶっただけのアイドル、エセメタル、メタル界の害悪の存在だと見なしており、LOUD PARKのTwitterアカウント、facebookページのコメント欄は文句でびっしり埋められた。
ところがライブ本番、フロアはしっかり埋まり、想像を絶する盛り上がりを見せた。しっかりとサークル・ピット、ウォール・オブ・デスも発生。このライブ、メタル以外の何物でもない。あれだけ批判されてこの結果。圧倒的不利な状況からの大逆転勝利。まるで漫画の様な展開が現実で起こった。このライブを境にBABYMETALをメタルだと認める人の割合が一気に増し、メタル界の状況が一変。アイドルがメタルの世界に来ても良い時代が到来するのである。メタル界の害悪から功労者に変わり始めた歴史的出来事だった。このライブなくして今の世界中のメタルヘッズに愛されしBABYMETALは存在しないだろう。このライブ以降、私はアウェイなどと批判されるフェス出演アーティストのライブを観るのが楽しみになった。



1位:SLIPKNOT 2008年

2000年代前半から既によく親しまれていた彼ら。日本のフェスティバルでヘッドライナーを務めたのはこのLOUD PARK 08が初めて。同年、発売した4thアルバム「ALL HOPE IS GONE」はバンド史上初の全米チャート1位を記録。そしてライブだが・・・規模が他のアーティストとは桁違い。ステージセット、全エリア入場規制、アリーナ後方でも壮絶な押し合い、最後にはJoey Jordisonの回転ドラム披露、衝撃的だった。何から何まで次元が違いすぎる。観終わった後は、もう一度観たくてしょうがないという衝動に駆られた。アーティストのライブを観てここまで「もう一度観たい」と強く思えたことはそうない。しかし、この後にはPaul Gray逝去という悲しい出来事が起き、次のSLIPKNOTの日本公演が行われるのは5年後。辛く厳しい期間だったように思う。まあその分、Ozzfest Japan 2013で再び観れたときの感動は大きかったが。これを書いてる現在、SLIPKNOTはまた高い頻度で日本公演を行ってくれている。これを書いた後日に行われるKNOTFEST JAPAN 2016でも彼らにライブを行ってくれる感謝の気持ちをしっかり込めて臨みたい。



他にもまだまだ印象深かったアーティストがいます。

歌唱力が凄かったSTRYPER 2011年

LOUD PARK歴代出演バンドの中でも最もコンディションの良いライブをしてくれたように思います。


斬新なスタイルだったAPOCALYPTICA 2008年

チェロでメタル、ウケましたね。METALLICAのカヴァーが特に盛り上がった。あとSONATA ARCTICAのTony出てきたなあ。


アウェイの中で健闘したthe GazettE 2014年

Marty Friedmanはよくヴィジュアル系もメタルのうちといったことをよく語るがそれが改めてよくわかるライブだった。表面のイメージよりずっとメタルしてる。上述のLIMP BIZKITとBABYMETALもそうであるように、叩かれるアーティストほど良いライブをするものだ。ただのV系だと決めつけて観なかった人は聴かず嫌いだってはっきりわかんだね。


もうメチャクチャYNGWIE MALMSTEEN 2013年

全く安定しないアンプの壁、いつまで経っても鳴り止まぬノイズ、本番中何度もギターテックと機材直し、腹を立て途中で演奏をやめることもあったり、キーボードヴォーカルの人はなんとか場をつなぎ一生懸命イングヴェイを引き立てる・・・にも関わらずイングヴェイに怒られる不憫っぷり・・・何やってんだか・・・一応最後までライブをやりきったが・・・いや、あれだけ混沌とした状況でライブをやりきったのは奇跡だ。


LOUD PARK 16
さいたまスーパーアリーナ

Day-1.10/8(土)
*BIG ROCK STAGE
SCORPIONS / CHILDREN OF BODOM / EXODUS / RAGE / MYRATH / ZARDONIC / I Promised Once
*ULTIMATE STAGE
DOKKEN(Original Line Up) / SHINEDOWN / ARMORED SAINT / CANDLEMASS / ALDIOUS / SONS OF TEXAS
*KINGDOM STAGE
BLIND GUARDIAN / QUEENSRYCHE / DANGER DANGER / MASTERPLAN / CAIN'S OFFERING / LORDS OF BLACK / Flesh Juicer

Day-2.10/9(日)
*ULTIMATE STAGE
WHITESNAKE / DIZZY MIZZ LIZZY / SYMPHONY X / SIXX:A.M. / LACUNA COIL / KUNI / Fury Of Fear
*BIG ROCK STAGE
NIGHTWISH / KILLSWITCH ENGAGE / ULI JON ROTH / RIOT / THE DEAD DAISIES / SAVAGE MESSIAH
*EXTREME STAGE
DARK FUNERAL / AMORPHIS / ENSLAVED / WITH THE DEAD / TERRORIZER / NOCTURNAL BLOODLUST

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Artist Information

DENMETA(伝説のメタラー)

『デンメタ』
METAL JAPAN Web Magazine編集長・漫画家。旧ハンドルネームは「伝説のメタラー」。2016年よりDENMETAに改名。

 

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