Deep Purple Japan Tour in Nihon Budoukan on May 15th

[Category:Live/Event Report・Artist: DEEP PURPLE ・Writer:DENMETA(伝説のメタラー)(漫画家・ライター・編集長)]



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DEEP PURPLE 2016年5月15日(日) 東京:日本武道館公演レポート
Written By もりき

 2016年5月15日の日曜日。伝説を目の当たりにしたことを未だに感動を覚えている。日本武道館は沢山の人々の歓喜に包まれていた。Deep Purpleの長年の活動による軌跡をこの武道館公演を通して感じとることが出来たのだ。世界中の音楽ファンや後年に続くアーティストを夢中にさせたDeep Purpleのステージを見られたことを、僕は忘れない。2016年4月にロックの殿堂入りを果たしたDeep Purpleはまさに“王者の風格”を表しており、高齢を迎えているとは思えないパフォーマンスを見せてくれた。

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 数々の有名アーティストがライブを行った日本武道館。海外のHR/HMアーティストではJudas PriestやDef Leppard、国内ではDIR EN GREYが若くして初の公演を行った経歴がある。やはり東京オリンピックをはじめ、武道館は数々の歴史が積み重ねられているだけあり、会場内でも神聖なオーラがひしひしと漂っていた。

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会場内では様々な世代のファンが多く開演を待ちわびていた。40代や50代のお父さん世代はもちろん、親子連れや18歳から20代前半のファンも見受けられた。

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17時の定刻を迎えた瞬間、会場内が暗転し大歓声が武道館を包み込んだ。ステージにドン・エイリー(Key)、イアン・ペイス(Dr)、ロジャー・グラヴァー(Ba)、スティーブ・モーズ(Gt)、そしてイアン・ギラン(Vo)が姿を現し、一曲目は名曲、「Highway Star」から幕を開けた!ペイスのドラムとロジャーのベースから奏でられるイントロにファンは大興奮!往年の名曲を今、自分は生で聴いているという感動に包まれた。一発目から武道館をグイグイと怒涛のテンションでメンバー全員が盛り上げているようだ。お客さんの中にはリッチー・ブラックモア(Gt)とジョン・ロード(Key)がいないパープルを認めない人も中にはいるに違いない。しかし、それを感じさせない貫禄のあるステージであったことを記しておこう。高齢とは思えないくらいに安定していた演奏、むしろフレッシュに感じた程だ。二曲目の「Bloodsucker」を続けて披露、ノリのいいグルーヴが心地よい。

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言うまでもなく、イアン・ギランの70歳とは思えない歌声には驚かされた。年齢を重ねるにつれキーを下げるアーティストが多い中、往年の名曲を原曲キーで歌い上げ、三曲目の「Hard Lovin’man」ではハイトーンのシャウトも決める!まだまだ若い者には負けないといった感じだ。しかし、MCとなると気さくで優しい、まるで近所のおじいちゃんだ。また、リッチーの後任としてバンドに在籍しているスティーブ・モーズもテクニカルなギターを披露した。「Strange Kind Of Woman」ではシャッフルのリフはもちろん、前述した「Highway Star」では正確な速弾きを見せてくれた。「Uncommon Man」のイントロでは泣きのリードも決める。スティーブのギターテクニックはかなりレベルが高いと感じた。

なかでもやはりドラマーのイアン・ペイスのドラムとロジャー・グラヴァーのベースでの安定したプレイがライブでの演奏を支えていたに違いない。2013年発売の「Now What⁈」からの楽曲から往年のクラシックナンバーまでを惜しみなく聴かせてくれたが、初期からバンドを支えていた熟練のテクニックが、まさしく伝説を物語る。「Vincent Price」ではロジャーの奏でるベースラインがズンズンと体中に響いていた。70歳とは思えない、力強い演奏を聴かせてくれたイアン・ペイスはまさしくドラムの神様なのだというべきかもしれない。1960年代から一貫してDeep Purpleに参加しているのはもちろん、White snakeにも参加、そしてゲイリー・ムーアやポール・マッカートニーといったロック界の偉人たちとも共演した功績もある。シンプルなドラムセットから繰り出される多彩なプレイは、たくさんのプレイヤーに影響を与えたのだと改めて実感した。

 ドン・エイリーの華やかなキーボードは、まるでジョン・ロードが乗り移ったかのような演奏であった。ドン自身もゲイリー・ムーアやコージー・パウエルといった偉人たちと共演した功績があるが、何よりもリッチーのRainbowやオジー・オズボーンやマイケル・シェンカーとともに活動を行ってきたキャリアがある。流麗に聞かせるメロディだけではなく、跳ねるような鍵盤さばきも聴かせてくれた。「Lazy」におけるインストパートではほかのメンバーと気の合ったグルーヴを見せた。自身のキーボードソロでは多彩な鍵盤のサウンドを聴かせ、途中日本のヒット曲であるいきものがかりの「SAKURA」をワンフレーズ披露するというサービスもありオーディエンスを楽しませてくれた。

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本編ラスト、ついに名曲「Smoke On The Water」が演奏された!スティーブのギターからあの誰もが知っているフレーズが奏でられた瞬間、武道館のオーディエンスの大歓声が巻き起こる。イアン・ギランの衰えることのない歌とともにファンも一緒にサビを大合唱!音源で聴く以上にダイナミックな演奏やパフォーマンスで魅了してくれた。この日一番の盛り上がりを見せてくれたのは言うまでもない。僕は昨年12月のX JAPANの横浜アリーナ公演と先月のIRON MAIDENの国技館公演を見ているが、一つの時代を築いたアーティストのライブはやはり身体全体を震わせるほどの感動を与えてくれるのだと改めて気づいた。それだけではない、長い歴史や積み重ねてきたキャリアを垣間見ることも出来る。それはたくさんの人々に影響や感動と興奮を与え続け、未来へ受け継がれていくものなのだ。アンコールではデビューアルバムから「Hush」とロジャーのベースソロを挟み、ラストは名曲「Black Night」が演奏され二時間弱のライブは幕を閉じた。

演奏終了後、メンバーは日本のファンに音楽を届けられたことをうれしく思っていたであろう。会場にいたファンの年代はバラバラであっても、同じ音楽で興奮や感動を分かち合うことが出来たのだ。歴史のあるバンドにはドラマがある。音楽を奏で、たくさんの人々に親しまれながらも、メンバーの交代劇や解散の危機、死別といった悲劇を乗り越えてきたのだ。40年以上続くDeep Purpleの歴史にはそういったドラマの中にも込められた音楽の力強さがライブを通して確かめることが出来た。そう、まさしくDeep Purpleは"王道を往く"ロックバンドなのだと実感させられたのだ!やっぱり伝説は伝説でした!そう、はっきりわかんだね!


1.Highway Star
2.Bloodsucker
3.Hard Lovin’ Man
4.Strange Kind of Woman
5.Vincent Price
6.Contact Lost
7.Uncommon Man
8.The Well-Dressed Guitar
9.The Mule
10.Lazy
11.Demon’s Eye
12.Hell to Pay
13.Keyboard Solo
14.Perfect Strangers
15.Space Truckin’
16.Smoke on the Water

Encore:
1.Hush
2.Bass Solo
3.Black Night







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