伝メタColumn.33:HR/HM人生初期の頃を振り返る

[Category:Special Column・Artist: DENMETA(伝説のメタラー) ・Writer:DENMETA(伝説のメタラー)(漫画家・ライター・編集長)]




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DENMETA Column.49:一度はLOUD PARKに出るべきだと思うアーティスト(洋楽編PART4)
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2016年の初めに、10年前である2006年を振り返る記事を書いたが、書いてて実に感慨深くなった。筆者、伝メタは過去にも記事に書いた通り、2005年からHR/HMリスナーとなったわけで、この2005年と2006年はHR/HMビギナーだった。どの年代もそれぞれの良さがあり、とても思い出深いが、新たな生き甲斐を見つけた頃の思い出は更に特別だと感じられる。そんなわけでHR/HMリスナー歴11年となった今、懐かしきHR/HM初心者だった時代を振り返ってみる。

私がHR/HMに感心を持ち始めた2000年代半ば、ウォークマンはMDからipodに移り変わり始め、ネットではmixiといったSNSやYOUTUBEといった動画サイトが誕生。当時のトレンドの音楽は邦楽だとコブクロ、モンゴル800、倖田來未、ORANGE RANGE、大塚愛などで、洋楽だとEMINEM、Britney Spears、SUM41、LINKIN PARKあたり。ジャンルとしてはラップや青春パンクが猛威を振るっていた。

一方、HR/HMシーンはどうだったか。この当時はHR/HMが復権しだしたと言われた時代だった。1990年代にHR/HMは一旦衰退(と言っても私はその時代、HR/HMとは一切縁の無い人生を送っていたから話に聞いた程度にしかわからないのだが)。それが00年代に入ったあたりから再評価、息を吹き返しだしたという。何がどう復権したのかと言えば色々あるが、まずHR/HMのビッグネームたちが再結成したり、黄金期のラインナップでまた活動しだしたというのが一つ。JUDAS PRIESTにロブ・ハルフォード復帰、IRON MAIDENにブルース・ディッキンソンとエイドリアン・スミス復帰、MOTLEY CRUEにトミー・リー復帰、解散していたWHITESNAKE、EUROPEが再結成した。

次なる世代のバンドも続々と活躍し始める。私がHR/HMを聴き始める少し前にARCH ENEMY、CHILDREN OF BODOM、IN FLAMES、DRAGONFORCE、SONATA ARCTICAが頭角を現し出し、よく話題となっていた。そして私がHR/HMにハマりだした頃に丁度AVENGED SEVENFOLD、BULLET FOR MY VALENTINE、TRIVIUMの新世代メタル御三家が日本デビュー。よく「メタルの未来を担う」といったキャッチコピーをつけて取り上げられていたのを覚えている。

こういった新しいスターが出てきたこともメタル復権を印象付ける要因の一つ。そしてその勢いで2006年には日本最大のメタルのお祭り、LOUD PARKが誕生した。

この当時、自分は何を思って生きていたか、今から思えば実に考え方が“若い”。とにかく流行・一般人から離れたい、普通の人々とは違う存在でありたい、個性的でカッコよくありたいと強く思っていた。天邪鬼になり始め、聴く音楽は普通の人々が手をつけないものにした。周りは皆、そのとき流行っている音楽を聴いている中、自分は違う道を走り始めた。「○○○(当時の流行のミュージシャン)ってめっちゃいいよね!」とキャピキャピした感じに会話してる子たちに対して凄くイライラしたり。まあ決して流行ってるもの全てがイヤなんてことはなく、この当時でも流行の音楽をいくつか好んで聴いてはいたが、基本的には邪道を走る人間となっていた。
最初は一世代、二世代前のJ-POPを聴くことから始めた。Mr.ChildrenやCHAGE & ASKAなど、有名だが周りに聴いてる人が見当たらないものを愛聴。あと自分の周りが洋楽をよく聴くようになる。周りの多くが洋楽通でいるとカッコいいと思い込みだした。俺カッケーアピールを盛んにやりだす年頃だったのだ。そして自分もつられて洋楽通になろうとしだす。勿論、トレンドとは違う方向へ。みんなが知らないことに詳しくなってやろうとした。それであれこれ洋楽を聴きあさった結果、AEROSMITHに遭遇。どういうわけかこれにやたらとハマりだす。今でも何故エアロがあんなに気に入ったのか、自分でもよくわからない。

そしてAEROSMITHが好きな人にオススメなアーティストは何か、色々調べていった結果、MOTLEY CRUEやらBON JOVIやら出てきて、どんどんハードロックの世界にのめり込んでいく。HR/HMの基本を学びだした。
METALLICAやSLIPKNOTといったヘヴィなものも聴いてみたものの始めは全くついていけなかったことも今となっては思い出深い。あの頃にネットに「METALLICAのMASTER OF PUPPETSは歴史的名盤!」と絶賛されているのを見て手を出してみたがこれが全く。元々、激しい音楽とは無縁の人間だから、あそこまで速く重いサウンドは当時の自分にはキツかったし、曲が長いというのもダメだった。やたらリフが多い、イントロ長い、間奏長い、もう意味がわからず。SLIPKNOTはIOWAを聴いてみたがあまりにもおどろおどろしく「明らかに自分の聴く音楽じゃない」と思った。

それがどういうわけか、聴き始めて1年ぐらい経ってからか、METALLICAやSLIPKNOTもどんどん聴けるようになり、それどころかどんどんハマりこんでいくという。人間変わるものだ。一旦、ハードでヘヴィなサウンドに慣れてしまうと、どんどん激しく重い音楽を楽しめるようになるみたいで。それにしてもMETALLICAやSLIPKNOTを受け付けなかった自分がよくこんな人間になれたなと思う。
そして人生で初めてHR/HMのライブに参戦。大阪城ホールでMOTLEY CRUEを観た。MOTLEY CRUEなんて自分の周りで知ってる人なんて全くいない。会場には今まで見たことのないタイプの人々が集結(今では見飽きたぐらい馴染みのタイプの人々だが)、何から何まで初めての体験ができて妙な快感を覚えた。

メタルを本気で気に入りだした頃に丁度、メタルのドキュメンタリー映画「メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニー」が日本で公開されたり、「ヘビメタさん」、「ROCK FUJIYAMA」が放送されたり、LOUD PARKが初めて開催されたりした。これら、実に思い出深い。凄く良いタイミングで出てきてくれたように思う。HR/HM人生初期はメタルを聴くことが楽しいだけではなく、心地良くも感じられる。メタル・ヘッドバンガーズ・ジャーニーは置かれているフライヤーを見つけただけで興奮するし、上映時、館内にメタラーが集まっただけで良い気分になれる。LOUD PARKはライブを観る以前にもうブースで流れてるメタルの曲を耳にするだけで快感を得られたりした。

いやあ~・・・思い返してみると、あの頃はホント、メタルが好きすぎってぐらい好きだったなあ・・・

勿論、今でも好きなんですけど。ただ、10年以上聴き続けると流石に「またこれかよ」「もうええっちゅうねん」って思うことがよくある。ライブ会場は今や新鮮味ゼロで会社や学校みたいに感じられるし。LOUD PARKで使われる会場のさいたまスーパーアリーナや、二度LOUD PARKが行われて近年はOzzfestやKNOTFESTが開催された幕張メッセなんかは近所にあるものだと錯覚する(筆者は関西在住です)。
HR/HMを聴き始めた時代に抱いていた流行から離れたいなどといった気持ちもとっくに消え失せてるし。音楽通になって俺カッケーアピールなんて以ての外。普通の人とは違う趣味・知識を持ってることがカッコいいとも思い込んでいたような。とにかく、物知りになってカッコつけようなんて考えは遥か彼方に過ぎ去っていった。

HR/HM人生初期の頃はメタル好きの友達が皆無でメタル友達が欲しいと強く思っていたりもした。2008年のLOUD PARKではmixiのコミュニティで“ラウパでメタル友達を作る会”といったのがあってそれに参加したり。今じゃ考えられないことだ。LOUD PARK 08終了以降はそんなことせずともメタル仲間は勝手に増えていって、2010年代半ばにはもう十分すぎるぐらいメタル仲間でいっぱいになった。メタル仲間が増えすぎて今ではメタルと無関係の仲間の方が希少となってるぐらい。

あと、カラオケでよくスティーヴン・タイラーを意識してシャウトしていた。その当時はシャウトすることが痛快でカッコいいと思っていて、一般人の前でもほとんどためらうことなくやっていたが、今から思えばアホらしくてしょうがない。もう長いことカラオケには行っていないけど、今後行く機会できたら普通にメロディックに歌います。まあ一緒にいる人々がメタラーであるならシャウトするけど・・・それでもあまり気が進まない。
メタル人生初期ではカラオケでメタル曲を歌いたくてしょうがなかったが、連れでメタルを知ってる人皆無なので選曲に気を使わなきゃいけなかったのがまた歯がゆかった(こういう経験してる人多いのでは?)。そんな中で誰でもわかるヘヴィなナンバー、X JAPANの紅、聖飢魔Ⅱの蝋人形の館、桜塚やっくんのゲキマジムカツクは当時本当に重宝した。まあ今では一般人とカラオケ行ってもヘヴィな曲を歌うかどうかで悩むことはないけど。メタルを歌いたいとあまり思わないし。

HR/HM聴き始めの頃と今を比べてみると、凄い変貌ぶりだ。時代の変化は恐ろしくて面白い。


伝説のメタラー Legendary "Denmeta" Metaler
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