CHTHONIC JAPAN TOUR 2019 with SEX MACHINEGUNS Live Report

[Category:Live/Event Report・Artist: CHTHONIC / SEX MACHINEGUNS ・Writer:もりき(ライター)]


 


~大家都是朋友!台灣最高!~
(みんなはずっと友達だ!台湾最高だぜ!)

タイトル


もはや、アジア諸国を代表するメタルバンドの一角にのし上がったと言っても過言ではないCHTHONIC!

過去には日本のBABYMETALや鬼束ちひろ氏とも共演した経験もあり、徐々に知名度や人気を上げている。
彼等の2月13日に渋谷クラブクアトロにて行われた5年ぶりの日本公演は、燃え上がる様な勢いや気迫を魅せてくれた!!

バンドは昨年発売された最新作の『Battlefields Of Asura』を中心としたセットリストが組まれ、台湾で共演をした日本のSEX MACHINEGUNSをゲストアクトに迎えた白熱のライブを披露!

また、会場内ではベーシストであるDorisのコスプレをした女性ファンの姿も見られた。

タイトル



皆様は台湾に対してどの様なイメージをお持ちであろうか?まず、日本から身近に海外に行ける場所と思い付く人が多いだろう。

直行便で東京(成田)、仙台から約4時間、札幌からは約4時間30分、名古屋、石川(小松)、大阪から約3時間、広島、福岡、宮崎から約2時間30分、那覇からはわずか約1時間30分で台湾へ行くことが出来る。

有名な観光地の509メートルの高層ビル『台北101』や、映画『千と千尋の神隠し』の舞台のモデルとなっていることも近年日本では知られている。




そして2011年の東日本大震災では,台湾から巨額の義援金が日本に送られた事も記憶に新しい。
日本と台湾が強い絆で結ばれていることは、沢山の人々に周知されている。


今回のCHTHONICのライブも、日本と台湾の絆の強さを実感する事が出来た一夜であった。




・SEX MACHINEGUNS

Opening Actとして日本のSEX MACHINEGUNSがスタート!HELLOWEENの『Invitation』をSEにメンバーがステージに登場した。

「みかん!みかん!みかん!」のコールでお馴染みの代表曲、『みかんのうた』で開幕し、歌詞がどこか懐かしい気持ちになるスラッシュナンバー『ONIGUNSOW』でフロアの熱気も上昇!フロントマンのANCHANGは「渋谷!CHTHONICの前でもしっかり会場を暖めておけよ!」とMC。

過去に台湾で行われたライブにおいて、DorisのピンチヒッターとしてCHTHONICのステージにベーシストであるSHINGO☆が立ったこともあり、MACHINEGUNSのメンバーもお互いに何らかの縁を感じたであろう。

演奏は、流石日本屈指のベテランバンド。ユーモアを感じさせる歌詞に、正統派のメタルサウンドというギャップが根強い人気の証拠なんだなと改めて確信!ラストの『German Power』ではサビのフレーズを、「CHTHONICパワー!渋谷のパワー!」と替えて歌うというサービスも。

30分程の持ち時間ではあったが、次回は彼等のパフォーマンスをもっと長い時間観てみたいなと思わせてくれたのは確かだ。

SEX MACHINEGUNS Set List
SE:Invitation
1.みかんのうた
2.ONIGUNSOW
3.愛人28
4.森のくまさん
5.German Power





・CHTHONIC

タイトル


いよいよ待ちに待ったCHTHONICの5年ぶりの単独公演の時間が刻一刻と迫る。MACHINEGUNS終了後の30分程の転換時間には、ぞろぞろと屈強なアメリカ人のガチムチ兄貴達がフロア内に集まり始め、これから始まる2019年初モッシュの狂乱を予感させてくれた!

20時前辺りだろうか。フロアが暗転しCHTHONICコールが巻き起こる。すかさず前方エリアにて、バイオハザードのタイラントを彷彿とさせるタフガイ達がモッシュピットのスタンバイに入った!

ステージに最新作『Battlefields Of Asura』のオープニングインスト曲である『Drawing Omnipotence Nigh』がステージに鳴り響き、Dani Wang(Drummer)、CJ Kao(Keyboardist)、Jesse Liu(Guitarist)、Doris Yeh(Bassist)、そしてFreddy Lim(Vocalist)がそれぞれの定位置に!そして2013年発売の前作、『Bu-Tik』から一曲目の『Sail Into the Sunset's Fire』で闘いの火蓋が切って落とされた!


タイトル



琴の音色のゆったりとしたイントロから、Freddyの邪悪なシャウトが唸りを上げた!それと同時に前方エリアのモッシュ野郎達が試合開始と言わんばかりにぶつかり合う。その勢いは二曲目の2009年発表の『Forty-Nine Theurgy Chains』に一気に雪崩れ込む。Daniの強烈なブラストビートのドラミングと、JesseとDorisによるギター&ベースの弦楽器隊による重厚な音圧がフロアに襲い掛かった!
最新アルバムから披露の『A Crimson Sky's Command』においては、シンセサイザーのCJ Kaoが奏でる切なくも美しさを感じさせる二胡、琴、尺八などの伝統楽器の音色が、ハードなバンドサウンドに交わってゆく。

タイトル



「5年ぶりの東京!熱いな!」とFreddyによるMC。彼は本国台湾での政治活動もかなり多忙であろう。またベーシストのDorisもモデル活動を行っており、メンバー5人集まってのバンド活動は容易ではない。しかし、CHTHONICは音楽に対しての情熱を疎かにする事は決して無いに決まっている。

それはこのライブの演奏力にブレがないのはもちろん、昨年の北海道で行われた『METAL BLIZZARD』にて我が国からMary’s Blood、HER NAME IN BLOOD、GYZE、NOCTURNAL BLOODLUSTらと共演した事で、「日本のメタルバンド達やファンは熱い!」とCHTHONICメンバーも強く刺激を受けたに違いないからだ。

2011年発表の『Takasago Army』のリードトラックで、台湾の先住民の「セデック族」について歌われた『Legacy Of The Seediq』と最新アルバムから『Souls of the Revolution』、そして前作から『Supreme Pain for the Tyrant』をバンドは続けて披露!台湾の波乱の歴史を見事に体現した重圧なサウンドが渋谷に木霊していた。

モッシュピットは止まることなく更に激しさを増してゆくが、紅一点でもあるDoris様のMCタイムにおいて野郎達は鼻の下を伸ばし、また野太い歓声を上げる。(笑)
(ドリス様は美しいからね。ま、しょうがないね。)



タイトル


他のメンバーではテクニカルなギターを惜しみ無く魅せてくれたJesseの結婚報告、CJ Kaoと奥様の間に赤ちゃんが誕生しお父さんとなったと言ったおめでたいMCが語られ、ほのぼのとした時間に。改めてメンバー皆さんは人間味のある人達だなと思った。

そして日本でCHTHONICがこの曲を演奏しない訳にはいかない。


そう!Broken Jade!


日の丸に捧げたこの命
炎の中に身を投ず
海風よ
俺の魂を届けてくれ
身体は深海に沈めてしまうがいい
海風よ
俺の魂を届けてくれ
永遠なる祖国へと


日本人なら誰しもが忘れてはならない、「神風特攻隊」の散り行く勇姿が切なくも力強く歌われた『Broken Jade』を聴く度に、私も平和と戦争について深く考えさせられる。もしも台湾へ行くチャンスがあったなら、CHTHONICの歌詞に登場する「高砂軍」や「薫空挺隊」の事について調べてみたいと思った。

本編ラストは『Bu-Tik』を締め括る『Defenders of Bú-tik Palace』を演奏!アジアンテイストなシンセサイザーサウンドとハイゲインのギターリフ、地響きを思わせるベースとドラムにFreddyシャウトが合わさる、これぞCHTHONICだ!と思わせる定番ナンバーである。

バンドの楽曲全体にも共通する事だが、激動の歴史を歩み続けてきた台湾の人達の切実な平和への願いを乗せながら、魂を込めた作品をスリリングな展開とともに聴かせてくれることは間違いない。Freddyも政治家として台湾の中国からの完全なる独立を目指し、闘い続けているのだから・・・。

ファンはすかさずアンコール!5分程経ちステージにメンバーが戻って来てくれた。ここでDoris様が日本のファンへサービス!


タイトル



我らがDoris様はなんとタレントの深田恭子さんがInstagramにて着用していた、うさちゃん帽子を被りご登場された!


参考画像↓

タイトル



男性ファンはもちろん"あぁ^~、たまらねぇぜ!"といった大歓声をあげていた。

~やっぱりドリス様は美しい、はっきりわかんだね!~


ラストはCHTHONICの知名度をぐんと上げたキラーチューン、TAKAOを披露!


大港起風湧 堂堂男兒欲出征
(嵐が吹き荒れる港から 男たちは堂々と出征する)
氣勢撼動高雄 齊開向你我前程
(高雄の港を揺るがす気勢 私たちは戦地へと向かう)

サビのコーラスを会場のオーディエンス皆が合唱し、まさにフィナーレに相応しい締めくくりとなった。

CHTHONICメンバーも日本のメタルヘッズの熱狂さに、予想を遥かに上回る形で感極まった事であろう。
台湾のメタルシーンも、LOUD PARK 16のOpening Actを務めたFLESH JUICERといった若手バンドが破竹の勢いを見せている。今回のCHTHONIC JAPAN TOURでも台湾のメタルシーンがこれからも大躍進していく事が期待できる。

そして日本と台湾が、お互いに良きライバルでもあり仲間としてメタルシーンで切磋琢磨をし合い、これからも強い絆でいられることを私は強く願ってやまない!

~我足感謝你~(ありがとう!)



CHTHONIC Set List
SE:Drawing Omnipotence Nigh
1.Sail Into the Sunset's Fire
2.Forty-Nine Theurgy Chains
3.A Crimson Sky's Command
4.Legacy Of The Seediq
5.Souls of the Revolution
6.Supreme Pain for the Tyrant
7.Southern Cross
8.Millennia's Faith Undone
9.Broken Jade
10.Flames upon the Weeping Winds
11.Quell The Souls In Sing Ling Temple
12.Oceanquake
13.Defenders of Bú-tik Palace
Encore:
14.Taste the Black Tears
15.Takao




   


 

 
 

Artist Information

CHTHONIC

『ソニック』 
台湾出身。台湾語表記は『閃靈』。1995年結成。

SEX MACHINEGUNS

『セックス・マシンガンズ』 
1989年に鹿児島県で結成。