GORGOROTH and SAMAEL Live Report In Shibuya Stream Hall

[Category:Live/Event Report・Artist: GORGOROTH / SAMAEL ・Writer:もりき(ライター)]


 

もはや来日は不可能とされた北欧最凶ブラックメタル、GORGOROTHの降臨!

タイトル




今回レポートするライブは撮影は厳禁でしたので、写真は掲載しておりません。ご容赦くださいませ。



2018年のメタルヘッズに最も衝撃を与えたニュースの一つが、来日は不可能と思われたノルウェーが生んだTRUE BLACK METAL、GORGOROTHの最初で最後の来日公演であろう。

宗教的冒涜行為により法に触れレコード会社から契約を解除されたりメンバーが重過失強姦により逮捕された経歴もある。そして過去に在籍していたメンバーの発言だが教会放火を100%支持している、今現在で最も危険な思想を持っているブラックメタルバンドであると言っても過言ではないGORGOROTHがまさかの来日!

さらにカップリングには今まで来日が切望されながらも叶わなかったスイスのインダストリアル・ブラックメタルバンドのSAMAELも参戦!見逃すわけにはいかない、レアでありデンジャラスな一夜となった!

・SAMAEL

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オープニングアクトのAtrexialのライブがフロアを盛り上げた後に、SAMAELの登場だ。ブラックメタルに打ち込みドラムマシンを導入し、インダストリアル・ブラックという独特なサウンドで話題になったSAMAEL。そんな彼らの初めての日本の地でのライブはどの様になるのか、私自身も大いに興味津々であった。ステージに鳴り響くイントロのSEからメンバーが表れ、昨年発売されたアルバムから一曲目の『Hagemony』がスタート!



打ち込みサウンドを用いたモダンなインダストリアルメタルサウンドに、ブラックメタルらしいダークなシャウトを重ねていくスタイルが印象的だ。RAMMSTEINを彷彿とさせる無機質かつハードなサウンドに、オールバックに髭をたくわえたルックスのギターヴォーカルのMichael Locherのシャウトがミスマッチすることなく響く。

摩訶不思議なサウンドは昨年観たWALTARIに近いものも感じることが出来た。結成当初はストレートなブラックメタルを演奏していたSAMAELではあるが、インダストリアルブラックに音楽性を方向転換したことは大胆だなぁと私は実感。

Michaelの兄弟であり、シンセサイザーとドラムを兼任するAlexandre Locherのパフォーマンスもオーディエンスの興味を惹いていた。シンセサイザーをメインに演奏し、その傍らでドラムを叩くマルチタスクな職人芸が印象に残る。
(私はその時、YOSHIKIさんの逆Versionだなと観ていて思いましたw)

バンドは前述した最新作から過去の定番曲を中心に披露。『Slavocracy』といった踊り出したくなるようなナンバーは、メタルを普段聴かない人にも受け入れやすいのではないかと思った。次回来日があれば、日本のSUMMER SONICあたりに出演し、ZARDONICあたりと共演したらいい評判が得られるのではないだろうか・・・?



また、2日後の11月4日の初期作品を中心に演奏されたSAMAELのみの公演に参戦した友人からは、知らない曲ばかりだったが50人ほどの会場にも拘わらず、熱い演奏を聞かせてくれてなかなかよかった!との感想を頂戴した。

一時間程のパフォーマンスであったが、メインアクトのGORGOROTH前に会場の雰囲気をさらにヒートアップしてくれたパフォーマンスだった。



SAMAEL Set List
1.Hegemony
2.Rain
3.Samael
4.Slavocracy
5.Rite of Renewal
6.The Ones Who Came Before
7.Solar Soul
8.Son of Earth
9.Infra Galaxia
10.Reign of Light
11.Baphomet's Throne
12.Black Supremacy



・GORGOROTH

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いよいよメインのGORGOROTHが降臨だ!先に述べてしまおう。今まで観てきたブラックメタルのライブの中でも最も邪悪な世界観を体現していたものであったに違いない!過去にLOUD PARKで観たBELPHEGOR、EMPEROR、CRADLE OF FILTHや今年6月に観たNAGLFARとDARK FUNERALを遥かに凌駕したと言っても良いくらいに、衝撃を与えてくれたGORGOROTHのライブ。これは観なければ一生後悔したであろう。
(ちなみに今回の東京公演に行けなかった友人は、後悔するのは嫌だと翌日の大阪公演に急遽行きましたw)

SAMAEL終了後に30分~40分ほど転換の時間が経ち場内が暗転!巨大な十字架のセットや炎の演出は残念ながら今回の日本公演では無しだったが、その物足りなさを感じさせないくらいに凄まじいライブだったことは未だに覚えている。

バンドロゴと2015年の最新作のジャケットが描かれたバックドロップが吊るされているステージに、あの不気味なコープスペイントを顔面に施したメンバーが姿を表した!遂にGORGOROTHが日本で観られる!とファン全員が興奮を隠せなかった様子だったのは勿論、"一瞬たりともパフォーマンスを見逃してはならない!"とみんなが真剣な眼差しをステージに向けていた違いない。

一曲目の『Bergtrollets Hevn』から始まった途端に会場は地獄に早変わり!Hoestの邪悪なシャウトと、ギタリストのInfernusによって奏でられる暗黒を感じさせる音色が我々の耳に襲い掛かる。続く2009年発表の『Aneuthanasia』、『Prayer』とバンドは続けて演奏。ライブ序盤から、"これが本物のブラックメタルだ"と言わんばかりに闇の世界を再現していた。



特徴的であったのがInfernusと対をなしていたもう一人のギタリストFabio Zperandioという人物だ。ライブでのサポートギタリストである彼はInfernusと共にハイゲインの凍てつくようなトレモロリフ、または魔界の灼熱を思わせるノイジーなリードを聴かせていたが、それだけではない。まるでKISSのGene Simmonsの様に舌を出しながらオーディエンスを挑発するパフォーマンスにより、我々に強烈な印象を残した。
(ちなみに前方に居た運良くスティックをゲット出来た友人は、「ギタリストの方がめっちゃベロベロしてましたね!(笑)」と笑っていましたw)

バンドは初期アルバムから近年の作品を満遍なく演奏!スタンダードなブラックメタルナンバーの『Katharinas Bortgang』、爆走するドラミングが心地よい『Revelation of Doom』や『Blood Stains the Circle』と言った楽曲では一部のスペースにて外国人客によるモッシュも発生し、会場はより一層混沌に飲み込まれていく様であった。



中盤から終盤にかけてはキラーチューンの応酬!Hoestの黒魔術を思わせる不気味なシャウトが堪らない『Destroyer』や『Krig』といった定番ナンバーが披露され、オーディエンスの大歓声が強く響き渡った。前述したことにはなるが、巨大な十字架のセットや炎の演出がなくても満足できるくらいに私はGORGOROTHの世界観を堪能できたと思う。



最新作から『Kala Brahman』、そして最後は爆走するブルータルなリフが響き渡る『Unchain My Heart!!!』で止めを刺して終了!ファンはアンコールを求める声が止まなかった。しかし残念ながら、10分ほど場内が暗転したままメンバーは登場することなく、結局ライブは終了してしまった。
「結局アンコール無いんかいっ!」といった反応が皆の顔に出ていたが(笑)、近くにいたお客さん曰く、「出待ちのファンの混乱を防ぐ為みたいですよ。」との一言が。

しかしながらアンコール無しの70分ほどのライブではあったが、短さを感じさせない濃いライブだったことは間違いない。最初で最後の来日と銘打たれていたが、チャンスがあればもう一度観られるかもしれないと可能性を感じさせてくれたライブであった!


GORGOROTH Set List
1.Bergtrollets Hevn
2.Aneuthanasia
3.Prayer
4.Katharinas Bortgang
5.Revelation of Doom
6.Forces of Satan Storms
7.Ødeleggelse og Undergang~Blood Stains the Circle
8.Cleansing Fire
9.Destroyer~Incipit Satan
10.Krig
11.Kala Brahman
12.Unchain My Heart!!!