X JAPAN 再結成10周年 ~創造の夜の思い出~

[Category:Feature / PickUp・Artist: X JAPAN ・Writer:もりき(ライター)]



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昨日の事のように、ずっと忘れることのない記憶が誰にでもある。心に生き続けている思い出は、人生を支えてくれる一片のページなのだ。ここにその思い出を書く。

2007年の10月、X JAPANは再結成を発表した。偶然だろうか、1997年の10月に解散を発表した約10年後だ。それからの彼らの活躍は皆さんご存じの通り、世界進出を果たした。

2008年3月28日の「破壊の夜」、29日の「無謀な夜」、そして30日の「創造の夜」の東京ドーム3DAYSでの復活劇は、今でも多くの記憶や思い出を甦らせてくれる。

この機会にスペシャルコラムを用いて、2008年3月30日の「創造の夜」のレポートを書き綴ろうと思う。人生で最も感動や喜びに出会えた日、この記録をMETAL JAPANに残しておきたい。まだ私は高校生であったが、2008年3月30日は記念すべき、そして一生忘れることはない一日となったのだ!


タイトル




当時撮影した、コスプレの方々との一枚だ。これを載せるのは少し気恥ずかしいが、今でも感動を思い出すことが出来る。

一曲目の「Tears」が演奏されたが、今目の前にX JAPANがいるんだ!ということがまだ信じられなかったのを覚えている。興奮や緊張のあまり頭が真っ白になっていたが、続く「Rusty Nail」では会場に響き渡る大歓声が私の目を醒ましてくれた!




曲が始まった瞬間、私も周りの叫びに負けないくらい、歓声を発していたであろう。今X JAPANの復活ライブに来ているんだ!1秒、いや全ての瞬間を目に焼き付けたいと思っていたのだ。「WEEK END」でもHIDEの映像と音声、PATAとのギターソロのハモりをじっくりと味わっていた。本当にHIDEがステージに居るような、むしろ何処かに隠れているかもしれないという錯覚に陥る。

PATAのギターのアドリブからHEATHのベースアドリブソロを経て、「HIDEの部屋」へ!過去に行われたライブの映像から今この時間へワープ!セクシーなダンサーを従えた「MISCAST」と「DOUBT」の盛り上がり方はこの時の2008年、そして2017年現在もHIDEの人気が衰えないという証をしっかりと見せてくれたであろう。うってかわって、穏やかな雰囲気の中で演奏されたToshIの弾き語りによる「Forever love」ではスタッフや周りのメンバーへの感謝の気持ちを伝えていた。




YOSHIKIのピアノ演奏から奏でられた「Without You」では、HIDEのことを思うファンの方々がたくさん涙を流していたのを覚えている。ToshIの声も当時はか弱い印象であったが、力強さをも込めて歌われていたかもしれない。08年のライブ時点では再結成は一時的なものとなっていた。しかしTAIJIの死、PATAの体調不良とYOSHIKIの活動休止に見舞われながらも、今では97年の解散前よりも精力的にX JAPANはパワーアップした活動を見せてくれている。この「創造の夜」で歌われた「Without You」はこれからの未来へ向けての決意を表していたとも考えられるのだ。

X JAPAN復活の起爆剤となった「I.V」では当時まだゲストギタリストであったSUGIZOが参戦!彼のアルペジオに乗せてサビのコーラスの大合唱!音源ではHIDEのギターの音色が使われていた間奏部分もSUGIZOが得意なアーミングを使いながら再現していた。この一年後の2009年にSUGIZOは正式メンバーとして加入するわけではあるが、この時からX JAPANの新しい可能性を垣間見ることが出来たのだ!




みんなが待ち望んでいた「紅」ではスクリーンにてアルペジオを奏でるHIDEの笑顔に大歓声が!続いてToshIの「紅だ!」のシャウト、そして銀色のテープが発射!ギターソロではHIDEのギターソロの音源が使われていたのはもちろん、前述した「WEEK END」に続いてPATAもハモりをしっかりと決めていたのだ。サビのドラムを叩くYOSHIKIの傍らにToshIが寄り添っていた光景は、本当に二人がまたX JAPANを続けようという意思を感じることが出来た!

3日目にしてようやく披露された「オルガスム」ではゲストにLimp BizkitのWes BorlandとGuns N' RosesのRichard Fortusが参戦!Wesは「HIDEへ捧げるぞ!」とMC!ステージは沢山の演者がところせましと駆け回り、本当に復活にふさわしいお祭り騒ぎとなった!YOSHIKIも観客席に突入しCO2のボンベを噴射するなど、往年の暴れっぷりも健在だ。終盤のソロの合間には93年のライブ以来に「歓喜の歌」が挿入され、まさしく今日こそがX JAPAN再結成をお祝いするテンションで盛り上がっていたのだ!

アンコールのVIOLET UKによるパフォーマンスは、2017年のYOSHIKIMONOに通じるファッショナブルな演出が印象的であった。X JAPANの曲よりチューニングを下げたギターリフをかき鳴らしていたPATAの姿もクールだ!

YOSHIKIのドラムソロが始まる前の緊迫感は、より張りつめていたものであった。チャイコフスキーの弦楽セレナーデが会場全体に響き渡るなかで、YOSHIKIは己との闘いに向かう。解散してからの10年間の思いをぶつけるが如く、一つ一つの打音が私たちの胸に突き刺さった。



どれだけ身体が悲鳴をあげようが、最後までYOSHIKIはドラムに向かい、最後の連打を決めて見せた。会場全員のオーディエンスは息を飲みながらも、様々な想いを感じ取ったであろう。



満身創痍のYOSHIKIに手を差し伸べるかの如く、ToshIが「ENDLESS RAIN」を歌い始めた。97年の解散公演「THE LAST LIVE」で演奏された時は、これで最後なんだという感傷的な雰囲気であったが、再結成ライブでは違う。これからも共に二人でバンドを続けていこう。そして困難に立ち向かおう!という強い決心や、またX JAPANが戻ってきたんだ!という祝福も込められていた!

「THE LAST LIVE」での「FOREVER LOVE」で別れの抱擁を交わしたYOSHIKIとToshI。この「創造の夜」では嬉しさに満ち足りた抱擁を交わしてくれたのだ!これからはいつも一緒だという思いが会場にいた全員に伝わったであろう。私も本当にこの瞬間でX JAPANが戻ってきたんだと実感をした。

SEでメンバー五人の名前がコールされた「WORLD ANTHEM」から「X」へ!ゲストギタリストのSUGIZO、Wes Borland、Richard Fortusも参戦だ。会場を揺らしまくった「Xジャンプ」はこの日最大の盛り上がりを起こした!「We Are X!」とToshIだけではなくYOSHIKIも共にファンに声を轟かせた!

私ももう声が出なくなってもいい!喉がつぶれるまで叫んでやる暗いに叫びまくったことを覚えている。「感じてみろ!叫んでみろ!心燃やせ!」と歌われているように、今この時を感じて、叫び、そして心を燃やしてやるくらいに全力で生きてやる!それぐらいに気合いを貰えた気がしたのだ!




破壊、無謀、そして創造と続く物語はいよいよ最終楽章へ。「破壊の夜」でラストに演奏された「ART OF LIFE」の第一楽章から繋げる形で「ART OF LIFE」のピアノソロから第二楽章が始まった!ただピアノに向かいながら旋律を奏でるYOSHIKIであったが、己の過去や今、そして未来と対峙していたであろう。

不協和音を奏で狂気を表しながら、ストリングスの音色が包み込んでいった。そしてYOSHIKIがドラムに移り、このライブの最終楽章が幕を開けた!

ToshIの声も掠れていながら、歌に対して魂を込めていた。HIDEのホログラムにも会場の歓声が上がった。そしてこの曲の歌詞で歌われているように、自由に向かって走り出したX JAPANは止められない、そしてそれは決して終わらないといった熱意が込められていたであろう。

全ての楽曲を演奏し終えた時、YOSHIKIは倒れこんだが再び最高の笑顔をこちらに向けてくれた。カーテンコールではHIDEのぬいぐるみも登場した!X JAPANの再結成という最高の時間に立ち会えたことを本当に私は誇りに思う。2008年3月30日は、この世界中を興奮させた奇跡の物語が歩み始めた日なのだ。過去のライブの記事を書く、というのもなかなか難しいが改めて文章を残すことができて良かったと思っている。

カーテンコールの最後ではゲストギタリストを含めた全員で万歳!!



最高の感動の時間をありがとう!!

3月30日を毎年迎える度にこのライブを思い出すが、来年2018年のこの日は10年になる。時が経つのは早いものではあるが、創造の夜の思い出はいつまでも心の中に残り続けてくれるであろう!



SET LIST
1.Tears
2.Rusty Nail
3.WEEK END
4.PATA Solo
5.HEATH Solo
6.HIDEの部屋(MISCAST〜DOUBT)
7.Forever Love (アコースティック)
8.Without You
9.I.V.
10.紅
11.オルガスム〜歓喜の歌〜オルガスム

アンコール1
1.City Of Devils (Violet UK)
2.YOSHIKI Drum Solo
3.ENDLESS RAIN

アンコール2
1.WORLD ANTHEM
2.X
3.ART OF LIFE-Second Moment-



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