MEGADETH ANTHRAX HNIB Live Report(17/05/17 Osaka)

[Category:Live/Event Report・Artist: MEGADETH / ANTHRAX / HER NAME IN BLOOD ・Writer:DENMETA(伝説のメタラー)(漫画家・ライター・編集長)]




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2017年5月、ヘヴィメタル界のレジェンド、MEGADETH メガデスがヘッドライン日本ツアーを実施。スペシャル・ゲストにはANTHRAX アンスラックス。両者、互いにスラッシュメタル四天王の一角としてお馴染みであり、それでいて互いに2016年にアルバムを発売し、そのツアーで日本にやって来た。
本記事では5月17日(水曜) 大阪の桜島にあるZepp Osaka Baysideでの公演の模様をお届け。

今回の日本ツアーは大阪1公演、東京で2公演行われたがチケットの売り上げは上々。東京公演は両日SOLD OUT。この大阪公演もほぼ満員状態。やはりMEGADETHとANTHRAXの相性抜群の組み合わせの結果であろう。日本では両者、フェスティバルのLOUD PARKに幾度も共に出演していて(2006年、09年に同日出演、15年にも共に出演したがこちらは出演日は別々)新鮮味はないが、それでも胸をそそられるカップリングだ。
そして客層の方だが、若い人が結構いる。40代や50代が中心の客層ではあるが20代30代の人もそこそこいたり。これが筆者には嬉しかった。というのも筆者はメタルヘッズの少子高齢化を年々強く危惧しているので。勿論こんなことを思っている人は筆者以外にも大勢いるが。それでいてこの公演から10年前、2007年にも筆者はMEGADETHの大阪公演を観に行ったがこのときは年配の客でビッシリ埋められていてメタルの未来が危うく感じられた。
しかし今やこの状況はだいぶ変わってきた。良いことだ。年配しか聴かない、物好きなオタクしか聴かない様では終焉は近い。MEGADETHやANTHRAXといったバンドにこれだけの若者が関心を持っていればまだまだメタルの未来は安泰であろう。

客入れ時間中にOpening actが演奏。こちら17日(水)の大阪公演ではHer Name In BloodがOAを務めた(19日もHNIBで18日はTHE冠がOA)。

hnib

整理番号が遅いとOAのライブには間に合わない。筆者も入場した頃には既にHNIBのライブは始まっていて10分ほどしか観れていない。その点は少々残念だったがこの公演のOAにHNIBというのはピッタリとハマっていて観客の反応も良い。スラッシーで破壊力ある彼らはANTHRAXやMEGADETHのファン達に確実にウケており、煽りにもバッチリ応えていた。

~相変わらずANTHRAXは最高のライブバンド~

HNIBのライブが終わり、次に出てくるANTHRAXへとセットチェンジするがANTHRAXのバックドロップが上げられた瞬間、それはもう大きな大きな歓声が沸いた。そしてライブが始まる否やすぐさま盛り上がりは最高潮に達する。頭3曲は1980年代の偉大なるナンバーたちで観客誰もが胸が熱くなる。今回、ANTHRAXはスペシャル・ゲストという扱いだがダブル・ヘッドラインの公演ということにしても良いと思うぐらいの反響だ。
毎度のことながら彼らのライブのアツさは尋常ではない。演奏に弱い点はまず見当たらない。強烈なスラッシュメタルにJoey Belladonnaの伸びの良いヴォーカルが乗る、メタルの理想像だ。既にメンバーは還暦の年齢だが未だ衰え知らずだ。デビューから既に30年を超えている彼等だが今でもANTHRAXはメタル界屈指のライブバンドであり続けている。

anthrax

今回のANTHRAXは2016年に発売した11thアルバム「For All Kings」のリリースに伴うツアーで中盤にそれらのナンバーを演奏。前作「Worship Music」収録のFight 'Em 'Til You Can'tもあり、2010年代、作曲面においてもまだまだ現役であることを見せつけた。
「For All Kings」を発売した2016年にもKNOTFEST JAPAN出演で来日したが、このときより出演時間は若干長い。というかKNOTFEST JAPAN 2016でのライブがあまりにも短すぎた。しかし今回のこのライブもまだまだ短いが。観客の中には「2時間ぐらいやってほしい」という人も少ないはずだ。

最後はIndians。この曲の途中で一度演奏が止まりScott Ianも観客に更なる盛り上がりを見せるよう熱く声をかける。ただでさえ熱いライブに更に火が注がれた。まだこの後にMEGADETHが控えているのに・・・前方にいる客はANTHRAXのライブだけで完全燃焼してしまったのではなかろうか。

終わりにはBelladonnaがRAINBOWのLong Live Rock n’ Rollのサビを歌ってステージを後にし、同時に同曲が流れるのであった。

-ANTHRAX Set List(17/05/17 Osaka)-
1. Among the Living
2. Caught in a Mosh
3. Madhouse
4. Fight 'Em 'Til You Can't
5. Breathing Lightning
6. Efilnikufesin (N.F.L.)
7. Blood Eagle Wings
8. Antisocial (Trust cover)
9. Indians



~また来日頻度が高くなったMEGADETH~

2014年にSUMMER SONIC出演で来日して2015年にLOUD PARK出演で来日、2016年にはCLASSIC ROCK AWARDSでDave MustaineがMCで来日。Mustaineに至ってはこれで4年連続で来日したこととなる。一時期、「もう一生日本に来ないんじゃないか」と思えるぐらい長らく来日しなかったこともあったが(2009年にLOUD PARK出演で来日した後、SUMMER SONIC 2014出演まで5年間来日公演を行わなかった)それももうすっかり過去の話となった。
MEGADETHはメタル界でも屈指の話題性の多いバンドだが、今回の来日ではDave Mustaineが「世界の山ちゃん」の手羽先に惚れ込んだことが大きな話題に。ライブではMCで「愛しています」「ちょっと待ってください」などあれこれ日本語を覚えているあたり、過去最高に日本愛が伺えた。そのうちMustaineも元メンバーでほとんど日本人と化しているMarty Friedmanみたいになるんじゃないかと思えた。

因みに今回の来日でのMEGADETHのメンバーは以下の通り。前回の来日公演(LOUD PARK 15 + 大阪単独公演)からドラマーが交代している。
Vocal, Guitar: Dave Mustaine デイヴ・ムステイン
Bass: David Ellefson デイヴィッド・エレフソン
Guitar: Kiko Loureiro キコ・ルーレイロ
Drums: Dirk Verbeuren ダーク・ヴェルビューレン


~ステージの見た目は3度連続同じだが・・・~

MEGADETHのショウは15分ほど押してスタート。今回のライブも3枚のスクリーンを用いたステージ。前回も前々回もこれだった。今回、2016年リリースの15thアルバム「Dystopia」のツアーでは新たなステージ・プロダクションを使っていたがこれをこのツアーには持ってこず。その点がまず少しガッカリするポイントだった。

そんなわけで既に見飽きているステージを観ることに。MEGADETHのロゴを作るムービー、1曲目の演奏がHangar 18というのも今や定番。勿論初めて観る人にとっては鳥肌立つカッコよさに違いないが。今回のライブ、新鮮味は中盤あたりにあった。

megadeth


~Dystopiaからたっぷり演奏!~

ここのところのMEGADETHの新作リリースツアーは新作から1曲か2曲しかやらないことが多かった。4曲もやっていると「かなり多い」部類に入る。だが今回の新作である「Dystopia」は違う。ショウが進むにつれて新作からどんどん演奏。ショウの序盤から終盤まで気がつけば7曲もやっているという。ヴェテランのバンドで新作から7曲とは珍しいもの。いかに新作「Dystopia」が優れたアルバムかが伺える。新作の中で最後にやったタイトル・トラックなんかはグラミー賞のメタル・パフォーマンス部門に輝いたことでも知られているし。
ヴェテランが新曲をたっぷりやるライブはこれまでにも結構観てきたが大概は正直言ってあまり良いとは思えないものだった。むしろ「こりゃ酷い」と思えるものさえある。だがこのMEGADETHの新曲たっぷりライブは純粋に良いと思えた。まあ往年の名曲の数も十分あったから悪い印象が無かったのだとも思うが。それにしてもこう思えたライブは初めてのような気がする。

~なんて上機嫌な手羽先おじさん~

「Dystopia」のタイトル・トラックで新曲演奏を終えた後は定番の締め曲に入る。Symphony of DestructionにDavid Ellefsonの煽りから入ってマスコットキャラのVic Rattleheadも登場するPeace Sells。最後のHoly Warsに入る前にはMustaineがMCで長々と思い出話もしたり。観客から「手羽先ー!」という声も上がる微笑ましい光景も。
それにしても今回の公演のMustaineは実に機嫌が良さげ。観客を煽ったりしているときとか物凄く楽しそうにしている。上述の通り日本語もあれこれ入れてきているし。MEGADETHは世界各地で人気を博しているがその中でも日本を特にお気に入りとしていることは誰の目から見ても明らかだ。これだと次の来日もそう遠くなさそうだ。

Mustaineはここのところ体調面で悪い話がよく飛び込んで来たりして、実際ここ数年のライブでも苦しそうに見えたりする場面も結構あったが、幸いにも今回のライブは問題点が特になかった。サマソニ2014、ラウパ15でのライブよりはずっとコンディションが良い。
あとの3人は実に元気。Ellefsonも実に愉快にベースを弾いていたし、Kiko Loureiroはよく動き回る。過去に在籍していたどのギタリストよりもアクティブじゃないかと。SOILWORKから転生してきたDirk Verbeurenのドラミングも良好。現在のラインナップはChris BroderickとShawn Droverが在籍していた頃と変わらない強さだと思う。2010年代後半においてもまだまだMEGADETHは強いことを再確認するライブだった。

-MEGADETH Set List(17/05/17 Osaka)-
1. Hangar 18
2. Wake Up Dead
3. In My Darkest Hour
4. The Threat Is Real
5. Sweating Bullets
6. She-Wolf
7. Conquer or Die!
8. Lying in State
9. Trust
10. Poisonous Shadows
11. Fatal Illusion
12. A Tout Le Monde
13. Tornado of Souls
14. Post American World
15. Dystopia
16. Symphony of Destruction
17. Peace Sells
Encore:
18. Holy Wars... The Punishment Due


尚、別の公演では少しばかり曲目が変わっている。この日本ツアー中にSOUNDGARDEN、AUDIOSLAVEのChris Cornellが自殺したという衝撃的な報道が流れ、それでMEGADETHは18日(木曜)の東京 Zepp Diver Cityでの公演でのアンコールにてChris Cornellの追悼の意を込めてSOUNDGARDENのOutshinedを演奏した。

そして19日(金曜)での同会場での公演では4曲入れ替え、Skin o' My Teeth、Dawn Patrol、Poison Was the Cure、Mechanixが演奏された。

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